番外編|カニ缶の美味しさは侮れない?

皆さんも一度はカニ缶を買ったことがあるのではないでしょうか。そのままおつまみとして食べても美味しいですし、殻をむいてあるので料理に使うのにも便利です。
このカニ缶、中にはひと缶が1万円を超えるものもあるってご存知でしたか?モノによってはカニ通販で販売されているカニより高価ということになります。この高級カニ缶は、百均で買える程度の商品と比べて何が違うのでしょうか?今回は番外編としてカニ缶の美味しさに迫ります。

 

カニ缶とは

カニ缶とはカニの身を水煮にした缶詰のことです。百均で買えるような安い値段で買える商品もある一方、詰め合わせになったものは、贈答品としても人気があります。
カニ缶に使われるカニの形状は、細かいほぐし身になっているものと、「棒肉」と呼ばれる、「身がそのまま入っているもの」の2種類があるため、目的によって使い分けるのがおすすめです。
では、カニ缶に使われるカニの種類をくわしく見ていきましょう。

 

カニ缶その① わたりがに(相場価格:100~550円)

お高いといわれるカニ缶の中でも、わたりがにのカニ缶は百均でも買えるお手頃な価格が特徴です。いざカニ缶を開けてみるとお手頃価格だけに水っぽさは否めませんが、ほぐし身になっているので、料理に使うのには便利です。カニ炒飯やカニクリームコロッケ、カニクリームパスタなどを作る際には、お安いわたりがにのカニ缶なら罪悪感なしに使えて、美味しいカニ料理が作れます。
わたりがにのカニ缶は値段は安いですが、カニの風味をしっかり味わうことができますよ。

 

カニ缶その② まるずわいがに(相場価格:430~1,000円)

続いて紹介するのは、リーズナブルな価格ながら美味しいと人気の「まるずわいがに」のカニ缶です。日本でよく食べられているのは「本ずわいがに」や「紅ずわいがに」ですが、このまるずわいがにはずわいがにとは別の種類になります。まるずわいがにのカニ缶もそのまま食べるより、料理に使うのがおすすめです。まるずわいがにの身は赤味が強いため、サラダなどに入れると色どりが鮮やかです。旨味があり、しっかりした香りもあるので、普段の食事に使うと贅沢な気分になれますよ。

 

カニ缶その③ 紅ずわいがに(相場価格:460~1,260円)

紅ずわいがには、クセのないあっさりした味わいで人気があるカニです。カニの食べ放題では、よくこの紅ずわいがにが使われています。紅ずわいがにの身は繊細で水分量が多いため、ずわいがにと比べると水っぽいと感じるかも知れません。紅ずわいがにはずわいがにとは別の種類になります。
商品の種類も多く、比較的手の届きやすい価格帯で普段使いしやすいものから、贈答用に使われるものまで豊富に揃っています。そのまま食べても料理に使っても美味しく食べられる種類のカニです。

 

カニ缶その④ 花咲がに(相場価格:1,260~5,500円)

花咲がには元々根室地方の限られた地域でしか獲れないカニですが、以前の乱獲の影響で水揚げ量が減ってしまったため、市場に出回ることが珍しいです。そのため花咲がにの缶詰は、たらばがにの缶詰より値段はリーズナブルですが、その珍しさから贈り物として人気があります。
また花咲がにはたらばがにと同じ「ヤドカリの仲間」ですが、味はたらばがにより濃厚といわれています。身の食感はエビに似ているといわれるほどプリプリと弾力があり、その点も人気の理由です。

 

カニ缶その⑤ 本ずわいがに(相場価格:1,480~4,780円)

本ずわいがにの缶詰の中には、たらばがにと同じ位の値段で販売されているものもあります。
本ずわいがにとは、脚が細く、木の枝のように見えることから木の枝を意味する「楚(そわえ)」が訛ったものが名前の由来です。日本で最も多く食べられているカニのひとつで、繊維質がやわらかく甘みのあるみずみずしい肉質が人気の理由となっています。
紅ずわいがにとの違いは、生の状態で裏返した時にお腹が赤いのが紅ずわいがにです。
参考:楽天市場「本ずわいがに缶詰」

 

カニ缶その⑥ たらばがに(相場価格:2,460~17,000円)

たらばがには英語で「king crab」というだけあって、まさに「カニの王様」的な存在ですよね。大型で肉付きも良く食べ応えバツグン。プリプリとした食感と独特の旨味、甘みが特徴で大変人気があるカニです。たらばがにの缶詰はその食べ応えやプリプリした食感を生かし、脚の棒肉やカニ爪がそのまま使われているものが多くなっています。棒肉やカニ爪の缶詰は、そのまま食べるのがおすすめ。ポン酢や二杯酢、またはしょうが醤油などつけだれを工夫しても楽しいですね。
日本で最も高価なカニ缶は、マルハニチロ株式会社の「 特選たらばがに 脚肉詰 」 (受注生産品)ですが、残念なことに現在は製造中止となっています。

 

カニは栄養豊富で低カロリーの優秀食材!

カニはただ美味しいだけではなく、栄養的にも優れています。美味しくて栄養になるなんて、うれしいですよね。しかも100gあたりのカロリーは約60kcal~90kcalとすごく低カロリーなんですよ。
お茶碗に軽くよそったご飯(150g)が約240kcalですから、それと比較してもかなり低いことがお分かり頂けるでしょう。美味しくて栄養たっぷり、なのにカロリーは控え目ってすごくないですか?
カニに含まれる主な栄養は、下記の通りです。どんな効果が期待できるのかくわしく紹介します。

  1. アスタキサンチン
  2. 亜鉛
  3. タウリン

 

①アスタキサンチン

アスタキサンチンは、エビなどにも多く含まれている「加熱すると赤くなる成分」のことです。
このアスタキサンチンという成分は強い抗酸化作用を持っており、体が加齢とともに酸化するのを防いでくれます。そのため、カニを食べるとシミやシワ、筋力の低下や薄毛、白髪といった老化現象を予防するアンチエイジング効果が期待できます。
また、カニに含まれるアスタキサンチンは悪玉コレステロールが血管の中で酸化するのも防いでくれるので、血管が若返る効果が動物実験により実証済です。この他にも、アスタキサンチンには高血圧が原因で起こるとされる脳梗塞や脳出血の予防、内臓脂肪の減少などに効果があるとされています。

 

②亜鉛

カニに含まれる亜鉛は、細胞の生まれ変わりをサポートするなど、新陳代謝に欠かせない栄養です。そのため、亜鉛が不足すると味を感じる味蕾(舌の上のつぶつぶ)の細胞が生まれ変わらなくなり「味覚異常」になったり、老化現象(シミやシワ、白髪など)につながる恐れがあります。
亜鉛はこの他にも、免疫力アップ(粘膜の保護、病気やけがなどの早期回復)やうつ状態の緩和などの効果があるとされています。食べ物からしか亜鉛は摂れないので、カニやナッツ類などを積極的に摂るようにすると良いでしょう。

 

③タウリン

人間の体にもその人の体重の0.1%にあたるタウリンがあるといわれています。タウリンは、栄養ドリンクの主成分としてよく使用されているものなので、耳にしたことがあるという人も多いのではないでしょうか。タウリンには「肝臓の機能を高める機能」があり、他にも中性脂肪やコレステロールを減らす、視力の衰えを防ぐ、高血圧の予防などといった、さまざまな効果があるとされています。
タウリンは母乳の中にも含まれているため、乳児の発達にも関わっているとされる重要な成分です。

参考:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイトe-ヘルスネット「タウリン」

カニ缶の美味しい食べ方

カニ缶をどうやって食べていますか?棒肉はそのまま、またはサラダがおすすめですが、ほぐし身や脚肉とほぐし身が一緒に入ったカニ缶などは料理に加えて楽しんでみてはどうでしょうか。
カニは美味しいだけでなく、栄養面でも優れていますから積極的に摂りたい食品です。せっかく食べるなら美味しく食べたいもの。そこでカニ缶を使った美味しい食べ方を紹介します。ぜひ参考になさってください。

 

カニたっぷりトマトクリームパスタ

 

【材料:2人分】

ニンニク    1片(みじん切り)
オリーブオイル 大さじ1
玉ねぎ     50g(1/4個分)(みじん切り)
白ワイン    大さじ1
かに缶     1缶

トマト缶    1缶(400g)
顆粒コンソメ  大さじ1
生クリーム   100cc
塩・コショウ  適量
パスタ     200g

1.大きめのフライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて火にかけます。
※にんにくは火にかける前に入れて、極弱火で香りを引き出すようにするとワンランク上の味に!(コールドスタートですね)

2.にんにくの香りを引き出したら玉ねぎを入れて透明になるまで炒め、白ワイン、カニ缶(汁ごと)を入れて、中弱火で汁気をとばす感じで煮詰めていきます。

3.汁気がなくなってきたら、顆粒コンソメとトマト缶を加えて中火で10分ほど煮込みます。

4.仕上げに生クリームを入れてひと煮立ちさせればソースはOKです。

5.別鍋で茹でたパスタ、ゆで汁を(お玉に軽く2杯ほど)ソースとあえれば完成。

※パスタを茹でる際に加える塩の量によっても仕上がりの味が変わるため、味が薄ければ、塩胡椒で整えましょう。このソースに使うパスタは、1.7mmやフィットチーネ、リングイネなどの太目のものがおすすめです。

 

「カニ缶も良いけど、やっぱりカニは生じゃないと!」という方は、過去記事で「おすすめのカニ通販」を紹介していますので、そちらもぜひ併せて読んでみてください。
過去記事:「カニ通販でズワイガニを買うなら絶対毛ガニ通販ウオス水産卸直営店!」

まとめ

カニの美味しさを手軽に味わえるカニ缶は、活きカニやボイルしたカニとも異なる美味しさがあることがお分かり頂けたのではないでしょうか。殻を剥く手間が要らず、開けた瞬間に美味しいカニが食べられるのはうれしいですよね。でもお鍋やカニ刺し、焼きがになどを楽しむなら、カニ通販のカニが断然おすすめです。目的に応じてカニ缶やカニ通販のカニを使い分けることで、もっとカニ料理が身近になると思います。そして美味しいカニを色々な食べ方で存分に楽しみましょう。