深い味と磯の風味がたまらない蟹味噌は、クセのある味わいで、好きな人は病みつきになってしまう珍味として有名です。
新鮮な蟹味噌を食べるために、カニを姿で購入するという方もいることでしょう。
しかし、いざ蟹味噌と対面したときに色がおかしいと感じたことはありませんか?
蟹味噌は、ウニのような鮮やかなオレンジ色をしているイメージを持つ方も多いかと思いますが、中には緑色の蟹味噌を持つカニも存在します。
そこで今回は、なぜ蟹味噌が緑色のカニがいるのか、オレンジ色をしていない蟹味噌は食べても大丈夫なのかについて紹介していきます。
イメージと違う蟹味噌が出てきて不安に感じた方は、ぜひ最後までご覧ください。
そもそも蟹味噌ってなに?
蟹味噌は、カニの脳みそと認識している方も多いのではないでしょうか。
しかし、蟹味噌はカニの内臓であって脳みそではありません。
正式には、中腸腺(ちゅうちょうせん)や肝膵臓(かんすいぞう)と呼ばれる内臓で、人間でいうところの膵臓や肝臓にあたります。
緑色の蟹味噌を食べても大丈夫?
蟹味噌の色は、すべて鮮やかなオレンジ色をしていると思っている方も多いかと思いますが、実際は、緑色や黒っぽい色をしたカニも存在します。
そのため、緑色をした蟹味噌を食べても問題ありません。
色が違うだけで、蟹味噌であることには間違いないため、色がおかしいからといって鮮度が落ちたりしているわけではないので安心してください。
蟹味噌の色は餌によって異なる
蟹味噌の色がカニによって違うのは、普段食べている餌がカニによって異なるからです。
蟹味噌がオレンジ色をしているカニには、食べる餌に共通点があります。
続いては、オレンジ色の蟹味噌をしているカニと緑色の蟹味噌をしているカニがどのよつな餌を食べているのかについて見ていきましょう。
オレンジ色の蟹味噌をしているカニの特徴
主に魚介類などの動物性の餌を食べているカニは、オレンジ色の鮮やかな蟹味噌をしています。
オレンジ色の蟹味噌をしている代表的なカニは、毛ガニやタラバガニです。
また、蟹味噌の色は鮮度によっても変わってくるため、毛ガニやタラバガニであったとしても、鮮度が落ちていると黒みがかかった色に変色していきます。
そのため、普段は鮮やかな色をしている蟹味噌を持つカニがよどんだ色の蟹味噌に変色している場合は、食中毒などに注意する必要があるでしょう。
緑色の蟹味噌をしているカニの特徴
緑色の蟹味噌をしているカニは、海藻類をたくさん食べるという特徴を持っています。
海藻をたくさん食べる雑食で有名なカニは、ズワイガニです。
そのため、ズワイガニは緑色をしていますが、味に関してはオレンジ色のカニ同様絶品です。
鮮度が良ければ、蟹味噌の味が落ちることはないので、気にせずいただきましょう。
蟹味噌の賞味期限は?
蟹味噌は身よりも傷みが早いため、賞味期限は長くありません。
安全に食べるためには、遅くても1週間以内には消費してしまうようにしましょう。
また、蟹味噌は瓶や缶詰でも販売されています。
これらの商品は、未開封なら半年ほど持ちますが、開封してしまうと、こちらも1週間程度で食べてしまわなければいけません。
蟹味噌の保存方法
蟹味噌は冷蔵庫で保存できますが、保存方法に注意する必要があります。
蟹味噌を保存する際は、必ず密閉できる別の容器に移してから保存するようにしましょう。
蟹味噌は空気に触れることで酸化が進み、傷みが早くなるため、そのままの状態で保存してはいけません。
また、原則として蟹味噌は保存に向いていない食品なので、なるべく保存しなくてもいいようにする必要があります。
蟹味噌を開封したり甲羅から取り出したりしたら、日を置かずすぐに食べてしまうようにしましょう。
鮮度の悪い蟹味噌を食べたら食中毒になる可能性がある
間違った保存などをして、鮮度の悪くなってしまった蟹味噌を食べると食中毒になる可能性があります。
食中毒になると、下痢や嘔吐、39℃以上の発熱など辛い症状を引き起こします。
蟹味噌で食中毒にならないためには、正しい方法で保存することと、しっかり加熱して食べることが大切です。
蟹味噌は、よっぽど鮮度の良いものなら生でも食べることができますが、自宅で食べる場合は必ず加熱するようにしましょう。
また、調理に使った器具は綺麗に洗浄するなど、衛生面に気を配るのも大切です。
蟹味噌の取り出し方
続いては、カニを姿で購入したときに蟹味噌を取り出す方法について見ていきます。
カニを捌くのはハードルが高いように感じるかもしれませんが、しっかりと手順を踏めばそこまで難しくありません。
一つ一つ確認していきましょう。
1.脚を切り離す
まずは、ハサミもしくは包丁を使って、カニの脚を根本から切り離します。
脚の付け根にある、柔らかい関節部分に刃をいれると切りやすいでしょう。
2.ふんどしを外す
甲羅を裏返し、下腹部にあるふんどしと呼ばれる三角形の部分を外します。
ふんどしと胴体の間に手かはさみを入れ、力を加えると外れます。
3.甲羅を外す
胴体と甲羅の間に手を入れて力を加えると、甲羅が外れます。
このとき、蟹味噌が流れないように、甲羅を下に向けて行いましょう。
4.胴体の膜やガニを外す
カニの胴体についている白い膜やガニと呼ばれるエラは、食べられません。
そのため、綺麗にハサミで切っておきましょう。
5.お腹についた蟹味噌を取る
お腹についた蟹味噌と、甲羅についた蟹味噌を別の容器に移すか、甲羅にまとめて入れておくなどして分けておきましょう。
6.胴体を切る
胴体の真ん中にハサミを入れ、真っ二つに切り分けます。
7.脚を切る
脚の第一関節にハサミを入れ、脚を切ります。
その後脚の外側に沿うように両側からハサミを入れて、脚を開きましょう。
8. カニのはさみを切って完成
カニのはさみを開いて二つに切ります。
ハサミの外側も切って開いておきましょう。
蟹味噌が美味しいカニ
カニの醍醐味といえば、ぷりぷりとしたカニ身ですが、蟹味噌も忘れてはいけません。
しかし、カニによって蟹味噌の美味しさが異なるのも事実です。
そこで続いては、蟹味噌が美味しいといわれている以下のカニの蟹味噌について紹介します。
- 毛ガニ
- ズワイガニ
- 花咲ガニ
ぜひお気に入りの蟹味噌を持ったカニを探してみてください。
毛ガニ
蟹味噌といえば毛ガニといわれるほど、毛ガニの蟹味噌はほかのカニと比べても高い評価を得ています。
その特徴は、蟹味噌でありながらクセが少ないことが挙げられます。
蟹味噌は、クセの強い風味で好き嫌いが分かれる食品ですが、毛ガニの蟹味噌は蟹味噌が苦手な方でも食べられるほどクリーミーです。
そのため、蟹味噌が苦手という方に一度食べていただきたい一品です。
味も濃厚でコクがあるため、さまざまな料理と合うでしょう。
蟹味噌が苦手な方や初めて蟹味噌を食べるという方は、ぜひ毛ガニの蟹味噌からチャレンジしてみてください。
ズワイガニ
毛ガニと同様に人気があるのが、ズワイガニの蟹味噌です。
ズワイガニの蟹味噌は、とても甘くて爽やかな口溶けで食感が良いのが特徴です。
ズワイガニは、身も繊細で美味しいため、ズワイガニの身と蟹味噌を合わせて食べるのもよいでしょう。
ぜひ、甲羅焼きにした蟹味噌をズワイガニの身と一緒に味わってみてください。
花咲ガニ
花咲ガニは、漁獲量が少なく希少価値の高いカニとして知られていますが、蟹味噌も絶品です。
蟹味噌は固くなく緩めで、濃厚でマイルドな味わいです。
花咲ガニ自体があまり食べることのできないカニであるため、食べる機会があればぜひ蟹味噌も一緒に食べてみるとよいでしょう。
蟹味噌が美味しくないカニ
蟹味噌が美味しいカニを紹介してきましたが、蟹味噌が美味しくないカニがいるのも事実です。
そんな、蟹味噌が美味しくないといわれているカニはタラバガニです。
タラバガニの蟹味噌は、油味が強く後味も良くないため、好んで食べる人は少ないでしょう。
そもそも、タラバガニに蟹味噌が入っているのを見たことないという方もいるいるでしょう。
実際、タラバガニの蟹味噌は販売前に取り除かれているケースが多いため、普段目にする機会はあまりありません。
タラバガニの蟹味噌は、加熱しても固形として固まらないという特性があるため、加熱したら蟹味噌が甲羅の外に流れ出てしまいます。
そうなると、綺麗な甲羅や身に蟹味噌が付着して見た目や風味を損なうことになりかねません。
そのため、タラバガニの蟹味噌は加熱前に取り除かれており、普段食べられる機会はほとんどないというわけです。
美味しい蟹味噌を持ったカニを購入するならカニ通販!
美味しい蟹味噌を持ったカニを購入するなら、新鮮なカニを購入しなければいけません。
そんな新鮮なカニは、カニ通販で手に入れられます。
カニ通販なら、産地から直接届けられるため、現地で食べるような鮮度抜群のカニを自宅にいながら味わえます。
ほかにも、カニの種類が豊富で、普段なかなか食べることのできない希少価値の高いカニを取り扱っているのも特徴です。
美味しい蟹味噌を持つカニを購入するなら、ぜひカニ通販から良さそうなカニを選んでみてはいかがでしょうか。
関連記事:カニ通販で人気のおすすめ10サイトをランキング形式で徹底比較
蟹味噌が緑色なのはなぜなのかについてのまとめ
今回は、蟹味噌が緑色なのはなぜなのかについて紹介してきました。
蟹味噌の色は、主に何を食べて育ったかによって異なります。
そのため、動物性の餌を食べて育つ毛ガニやタラバガニは、オレンジ色をしており、雑食であるズワイガニや花咲ガニの蟹味噌は緑がかった色をしています。
このように、蟹味噌の色は食べる餌によって異なるだけなので、色が悪いから腐っているとかではありません。
しかし、鮮度が悪くなると蟹味噌の色が黒っぽくくすんできたりするので、普段の色と違うと感じた場合は、食中毒などに注意するようにしましょう。