冬の味覚として絶品なカニですが、カニ独自の臭いが強く、カニを食べる際や食べた後の頑固な臭いを落とすのが面倒と感じる方も多いでしょう。
また、食べる前の段階ですでに臭いがしていると、腐ってしまったのかと心配になるかと思います。
カニは臭いが出やすい食材のため、どこまでが許容範囲か判断することは難しいでしょう。
そこで本記事では、カニの臭いについて以下の内容で紹介していきます。
- カニから臭いがしても食べられる?
- 手についたカニの臭いを取る方法
- 部屋に充満したカニの臭いを取る方法
- 食後のカニの処理方法
ほかにも、カニが黒く変色する現象や腐っているときの特徴についても紹介しています。
カニから匂いがしても食べられる?
カニを調理しようと冷蔵庫から取り出した際に、生臭い臭いを発していてこのまま食べても問題ないのか不安になった経験はありませんか?
基本的にカニは臭いが強い生き物なので、少々の臭いは気にしなくても問題ありません。
しかし、冷蔵庫で長時間放置したことによって腐敗が進んでいる可能性も否定できないでしょう。
多少の臭いはそのまま調理してOKですが、腐ってしまっている場合は食中毒などのリスクを考え、破棄して食べないようにしましょう。
カニが腐っているときの見分け方
とはいっても、カニには元々臭いがあるので、腐っているか腐っていないかの判断は難しいところでしょう。
そこで、カニが腐っているか判断する際の目安はこちらになります。
- カニからアンモニア臭がする
- 甲羅やエラが黒ずんでいる
- 触ったらヌメヌメしている
- 身が溶けている
それぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。
カニからアンモニア臭がする
カニからアンモニア臭がする場合は、腐敗が進んでいる証拠です。
カニの臭いは甲羅側よりもお腹側の方がよく臭うので、確認する際はお腹を上に向けて臭いを嗅いでみましょう。
腐っていると本来のカニよりも強烈で不快な臭いがするので、臭いだけでも腐っているかの判断はできるかと思います。
甲羅やエラが黒ずんでいる
甲羅やエラが広範囲に黒ずんでいる場合も、腐敗が進んでいると考えられます。
この黒ずみは鮮度の低下が原因で起こります。
しかし、カニは鮮度が落ちやすい生き物なので、多少の黒ずみは問題ありません。
そのまま調理しても味や風味には影響はないでしょう。
しかし、広範囲に黒ずみが進み、なおかつ異臭がしている場合は鮮度が落ちきってしまっていることが考えられます。
そのため、あまりにも黒く変色している場合は、食べずに破棄するようにしましょう。
触ったらヌメヌメしている
カニは本来ヌメりがある生き物ではありませんが、触ったらヌメヌメしている場合は鮮度が落ち、傷んできている証拠です。
カニは痛むと、時間の経過と共に尻尾や甲羅にヌメりが発生します。
ヌメりがあると臭いも同時に発生するので、不快な臭いをしているかも併せて確認するようにしましょう。
身が溶けている
カニは、腐ると身がどろどろと溶ける現象が起こります。
身が溶け始めると味も変わり、食中毒の原因となるでしょう。
身が溶けているカニはかなり傷んでいる証拠なので、口にせず破棄するようにしましょう。
腐ったカニを食べるとどうなる?
先ほど紹介したような腐敗が進んだカニを食べてしまうと、食中毒を引き起こす可能性があります。
腐ったカニを食べたことで引き起こされる食中毒には、以下のようなものがあります。
- ナグビブリオ菌食中毒
- 腸炎ビブリオ菌食中毒
これらの食中毒は、いずれも嘔吐や下痢、発熱といった辛い症状を引き起こします。
高齢者や疾患がある方は、最悪の場合死に至るケースもある危険な食中毒です。
そのため、カニを食べてこれらの症状が出た場合は、速やかにかかりつけ医に相談するようにしましょう。
鮮度が落ち始めたカニを安全に食べる方法
腐っているとまではいかないが、日が経って鮮度が落ち始めているカニを安全に食べるには、加熱することが大切です。
その際、しゃぶしゃぶのように軽く火にかける食べ方ではなく、しっかりと火を通す食べ方をしましょう。
パスタやチャーハン、味噌汁、カニクリームコロッケ、カニグラタンなど、カニは生でなくてもさまざまな楽しみ方ができます。
しかし、火を通してるといっても新鮮なカニではないため、調理後は早めに食べてしまうようにしましょう。
注意点として、傷みきったカニは火を通しても食べるのは危険です。
先ほど紹介した傷んでいるカニの特徴に当てはまるカニは、もったいないですが調理せずに破棄するようにしましょう。
カニが腐る原因は?
カニが腐る原因は、鮮度の低下が挙げられます。
カニは間違った方法で保存をしてしまうと、すぐに鮮度が落ちて腐敗が進んでしまいます。
そのため、カニを腐らせないためには適切な保存をする必要があるでしょう。
基本的に、カニを常温の状態で放置するのは腐敗の原因となるのでNGです。
冬場であっても、必ず冷蔵庫や冷凍庫で保存しましょう。
また、冷蔵庫での保存についても、1〜2日程度で鮮度が落ちてしまうため、すぐに食べない場合には冷凍庫で保存するのが無難です。
しかし、冷凍庫に保存していても扉の開閉が多かったり、中の食材が多かったりして温度が上がってしまうと、カニの痛みも早くなってしまいます。
そのため、カニを腐らずに食べるには、なるべくすぐに調理して食べるのが一番だといえるでしょう。
また、カニを腐らせないために一度ボイルにするのも一つの方法です。
カニは、加熱すると酵素の活性化を抑えられます。
酵素はカニが黒く変色する原因となる要素のため、ボイルすることによってカニを傷みにくくすることができます。
そのため、余った解凍後のカニを保存する場合は、そのまま保存するのではなく、ボイルにして保存するようにするのもよいでしょう。
手についたカニの臭いを取る方法
カニを手で剥いて食べていると、だんだんと手にカニの臭いが染み付いてしまいます。
手についた臭いは、石鹸ではなかなか落とせないため、手間がかかり大変です。
そこで、おすすめなのがウーロン茶です。
ウーロン茶で指先をゆすいで洗うことで、ウーロン茶に含まれているカテキンやフラボノイドが消臭効果を発揮してくれます。
ウーロン茶がない場合は、緑茶での代用も可能です。
ただし、ウーロン茶だけではなかなか臭いは落ちないので、先に石鹸で洗ってからウーロン茶で洗うようにすると臭いも消えやすいでしょう。
部屋に充満したカニの臭いを取る方法
カニを食べた後、部屋に充満するカニの臭いを取るためには換気と消臭スプレーの使用が大切です。
しかし、カニの成分がカーテンや壁に吸収されるので、臭いを根本から取るのはなかなか難しいでしょう。
そこで、おすすめなのが鍋に緑茶の茶葉を入れて炒ったものを部屋に置いておくことです。
こうすることによって、消臭効果のあるお茶の香りが部屋に充満し、カーテンや壁についた臭いの元を弱めてくれます。
消臭だけでなく、お茶の良い香りを楽しめるので、余裕がある方はやってみるとよいでしょう。
また、お茶だけでなく重曹もカニの臭いを取るのに効果的です。
やり方は簡単で、重曹を霧吹きに入れて臭いがついたカーテンやカーペットに吹きかけるだけです。
そうすることによって、カニのこびりついた頑固な臭いを和らげてくれるでしょう。
食後のカニの処理方法
食べ終わったカニの殻などをそのまま捨ててしまうと、甲羅の中に含まれるタンパク質が雑菌の繁殖場となり強い臭いを発します。
そのため、食後の後始末も臭いを発生させないためには大切です。
具体的には、雑菌が繁殖しないように甲羅の水分を最初に拭き取る必要があります。
この際、電子レンジにかけて水分を飛ばしてもOKです。
水分を取ったカニの殻は、残った水分が流れ出ないように吸水性の高い新聞紙と一緒に袋に入れて密封しましょう。
そうすることで、カニの臭いを極力発生させずに後始末ができます。
また、部屋を消臭するときと同じく重曹を使用するのも効果的です。
水分を取ったカニの甲羅に、重曹吹きかけることでもゴミを処理する際の臭いを抑えてくれます。
カニを食べ終わったあとの始末はこれらの方法で、臭いを拡大させないようにしましょう。
新鮮なカニを購入するならカニ通販がおすすめ
カニは鮮度が落ちることによって臭いを発生させます。
そのため、なるべく長く鮮度を保つためには新鮮なカニを購入する必要があるでしょう。
そこで、新鮮なカニを購入するのにおすすめなのがカニ通販です。
カニ通販ならば、水揚げされたカニを産地から直送されるので、スーパーのように店頭に並ぶ工程がなく、新鮮なカニがすぐ手元に届きます。
また、店頭に並ぶ工程がないということは余計なコストがかからないため、スーパーよりも安価で購入できるでしょう。
通販であれば、鮮度だけでなく身入りに関してもプロが目利きをして仕入れているので一級品です。
このように、鮮度が良く美味しいカニを食べたい方はカニ通販をぜひ利用してみましょう。
カニが臭いときの消臭法についてまとめ
今回は、カニを食べる際に発生する独特な臭いの取り方や腐っているカニの見分け方について紹介してきました。
カニは元々臭いが強めな生き物なので、多少の臭いは問題ありませんが、アンモニア臭のような異臭がする場合は避けるようにする必要がありましたね。
また、触ったらヌメヌメしていたり、黒く変色した部分が大きく進んでいたりする場合も、腐敗が進んでいる可能性があります。
カニの臭いは一度ついてしまったらなかなか落とせないので、消臭作用のあるウーロン茶や緑茶などを駆使して臭いを消すようにしましょう。
頑固な臭いを少しでも抑えられたら、カニを食べる際のストレスは少なくなるでしょう。
そのため、カニを食べる際はぜひ本記事を参考に臭い対策をしてみてくださいね。