カニと聞いて思い浮かぶのは、毛ガニやタラバガニ、ズワイガニなどではないでしょうか。
カニにはさまざまな種類があり、特徴もそれぞれ異なるため、どのカニが選べばよいのか迷うところです。
そこで今回は、それぞれのカニの特徴や価格相場を紹介したうえで、どのカニがおすすめなのかについて解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
おすすめのカニは四大カニ！
カニには、多くの種類が存在しますが、その中でもおすすめなのが四大カニと呼ばれるカニたちです。
そんな四大カニはこちらです。
- 毛ガニ
- タラバガニ
- ズワイガニ
- 花咲ガニ
これらのカニは、味の品質がとても高く、カニの中では定番です。
ぜひ、それぞれの特徴を知り、お気に入りのカニを見つけてみてください。
蟹味噌が絶品な「毛ガニ」の特徴
毛ガニとはその名の通り、殻に毛が生えている大型の食用カニです。
オホーツク海から太平洋側まで広く分布しており、北海道では一年を通して水揚げされます。
毛ガニのメスは産卵後にしか脱皮ができないため、オスよりも成長が遅く繁殖力が高くありません。
そのため、資源保護の観点からメスの漁獲は禁止されており、市場に出回ることがないのが特徴です。
毛ガニの旬
毛ガニは、北海道各地で異なる時期に水揚げされるため、オールシーズン楽しめます。
そのため、毛ガニは常に旬を迎えた新鮮な状態で購入できるのが特徴です。
毛ガニの価格相場
毛ガニの価格相場は、1kgあたり約1万円です。
カニの中でも高級な部類に入る毛ガニらしく、決して安くない価格であることがわかります。
また、300gや400gといった小さなサイズも販売されていますが、サイズが小さいと身や蟹味噌ががあまり入っていない可能性があり、満足できないかもしれません。
そのため、毛ガニを購入する際は、500g〜のサイズを選ぶことがおすすめです。
毛ガニはどんな楽しみ方ができる？
毛ガニはタラバガニやズワイガニと比較しても体が小さく食べられる部分が少ないですが、カニの身には旨味が凝縮されています。
身だけでなく、蟹味噌は濃厚で量も多いため、北海道を代表する食品といえます。
料理は、濃厚な蟹味噌を使った甲羅焼きがおすすめです。
甲羅の中に蟹味噌とお酒を入れて、弱火でぐつぐつ加熱したら出来上がり。
ぜひ、ご飯と合わせていただいてみてください。
ボリューミーな身が豪快な「タラバガニ」の特徴
タラバガニは、日本海やオホーツク海に生息する食用カニで、甲長は大きいもので25センチほどにまで成長します。
タラバガニの見た目はカニですが、実際はヤドカリの仲間です。
そのため、カニ特有の蟹味噌がほとんど入っておらず、身だけを楽しむのがタラバガニの特徴です。
タラバガニの旬
一般的なカニは年に一度旬がありますが、タラバガニは1年に2度の旬があることで有名です。
最初の旬は4月〜6月で、この時期はオホーツク海の流氷が消えた後なので、甘みが強く美味しいタラバガニが豊富に獲れます。
2度目の旬は11月〜2月で、この時期はタラバガニが脱皮する直前の時期で、硬い甲羅を持つタラバガニがたくさん水揚げされます。
この時期のタラバガニは、脱皮直後のものよりも身入りが多く、ぷりぷりとした濃厚な身を味わえるでしょう。
このように、タラバガニは4月から6月の旬と合わせて2度旬が訪れるため、一年中美味しく食べられるカニとして人気です。
タラバガニの価格相場
タラバガニの価格相場は、通常1kgあたり5,000円〜8,000円程度ですが、価格には変動があります。
これは、一杯丸ごと購入するか、脚や肩を買うか、また脚の数は何本なのかといった購入する形態によって差が出るためです。
ただし、タラバガニは一般的に蟹味噌が取り除かれているため、一杯で購入するメリットはあまりありません。
さらに、ロシアからのタラバガニ輸入量の減少により、価格相場は年々上昇しています。
この影響は今後も続く可能性があるため、タラバガニを購入する場合は相場の動向にも注目する必要があるでしょう。
タラバガニはどんな楽しみ方ができる？
タラバガニは、さまざまな料理で楽しめます。
シンプルに焼きガニとしていただくと、豪快でホロホロとした身を余すとこなく堪能できます。
また、ボリューム満点なカニ鍋でタラバガニの旨味を最大限に味わうのも絶品です。
さらに、バターとの相性も抜群なので、バター焼きで食べるのもよいでしょう。
タラバガニを使ったいろいろな料理を、贅沢に味わってみましょう。
繊細でカニ本来の味が楽しめる「ズワイガニ」の特徴
ズワイガニは、ケセンガニ科に属する大型の食用カニです。
ズワイという名前は、細い木の枝を表す古語である「楚（すわえ）」が変化したもので、その名の通り、細くて長い脚が特徴です。
オスの場合、甲幅が最大14cm、脚を広げると70cmに達し、迫力のある見た目をしています。
しかし、メスはオスの半分程度の大きさしかなく、オスとメスではサイズが大きく異なるのが特徴です。
そのため、漁獲地によっては、オスとメスで異なる呼称がある場合もあります。
越前ガニは福井県、松葉ガニは山陰地方で漁獲されたオスのズワイガニの有名なブランドです。
一方、メスはメスガニ、オヤガニ、コッペガニなどの名前があります。
ズワイガニは漁獲地によって呼称だけでなく特徴も大きく異なるため、購入する際は各地の特徴について把握しておくとよいでしょう。
ズワイガニの旬
ズワイガニの旬は、一般的なカニと同じく冬の11月〜3月にかけてですが、メスのズワイガニの旬は11月〜1月にかけてとされています。
しかし、北海道やオホーツク海で獲れるズワイガニは、春の4月〜5月にかけて旬を迎えます。
このように、漁獲地によっても旬が異なるため、美味しいズワイガニを食べたい方は、旬の時期に合わせて購入することがおすすめです。
ズワイガニの価格相場
ズワイガニ一杯の販売価格は、1kgあたり2,500円〜4,000円程度です。
ただし、ズワイガニは多くのブランドがあるため、ブランドによって相場は異なります。
また、現在ロシアからの輸入が減少していることや、国産品ではなく輸入品に頼っている状況から、カニの価格は以前よりも高騰しています。
それでも、ほかのカニと比べても比較的安価に手に入りやすいため、ズワイガニは身近なカニといえるでしょう。
ズワイガニはどんな楽しみ方ができる？
ズワイガニは、繊細な身で甘味が強いことから、カニ本来の旨味が味わえる料理がおすすめです。
刺身はもちろん、カニ鍋や焼きガニにも相性抜群です。
カニ鍋をすれば、カニしゃぶからカニ雑炊と自宅にいながらカニ料理店さながらのフルコースを楽しめるでしょう。
家族で、ボリューム満点なズワイガニを贅沢に味えます。
希少価値が高い幻のカニ「花咲ガニ」の特徴
花咲ガニの大きさはタラバガニほどではありませんが、大型のカニに分類されます。
甲羅はハート型をしていおり、体のとげが長く、太く短い脚を持っているのが特徴です。
花咲という名前は、漁獲地の根室の地名から来ているとする説が有力ですが、茹でると赤くなって花が咲いたように見えることから、そう呼ばれるようになったという説もあります。
また、コンブの生えている海域に生息していることから、コンブガニという別名も。
花咲ガニは地元の人にも人気がある美味しいカニですが、希少価値が高く地元の人でもなかなか味わえないことから、「幻のカニ」とも呼ばれています。
花咲ガニの旬
花咲ガニは、冬に旬を迎える一般的なカニとは異なり、4月〜9月にかけて旬を迎えるとされています。
中でも、夏の7月〜9月にかけてが最も多く出回ります。
そのため、夏場は冬の王道カニである毛ガニやズワイガニに代わり、花咲ガニを食べる方も多いでしょう。
カニは冬のイメージが強いかと思いますが、夏場にカニが食べたくなったら、ぜひ夏に美味しく食べられる花咲ガニを試してみることがおすすめです。
花咲ガニの価格相場
花咲ガニの価格相場は1kgあたり約6,000円〜8,000円と言われています。
ほかの種類のカニと比較しても、特別に高価でもなく、安価でもありません。
しかし、個体数が限られているため、その年の水揚げ量によって価格は変動するでしょう。
高額すぎて手が出せないという価格帯ではないので、機会があればぜひ味わってみてください。
花咲ガニはどんな楽しみ方ができる？
花咲ガニを手に入れたら、ぜひ味わってもらいたいのが鉄砲汁です。
鉄砲汁は、北海道の漁師たちに古くから親しまれてきた郷土料理で、カニの脚を鍋で煮込み、昆布や長ネギなどの野菜と味噌を加えてシンプルに味付けした味噌汁です。
身がなくても、食べ終わったカニの殻で出汁をとることもできます。
この料理の名前は、カニの脚をつついて食べる様子が、鉄砲に球を詰める様子に似ていることから名付けられました。
花咲ガニはもちろん、他の種類のカニでも同じように作ることができ、自宅でも簡単に再現可能なため、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
カニでおすすめの種類についてのまとめ
今回は、カニの中でも人気の高い四大カニの特徴や価格相場について紹介してきました。
カニには、種類によって味が異なるため、どのような料理で味わいたいかで決めるのもよいでしょう。
また、花咲ガニのように、夏に旬を迎えるカニもあるため、購入する時期に一番美味しいカニを選ぶのもおすすめです。
しかし、カニは高級食材であるため、少しでも安く購入したいと考えるでしょう。
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