同じ種類のカニでも、水揚げされる時期や個体によって、品質は大きく異なりますが、品質の異なるカニは、業界内でランク付けされて消費者へと販売されます。
そのため、美味しいカニを食べるためには、なるべく高ランクのカニを購入する必要があるでしょう。
そこで今回は、カニのランクにはどのような種類があるのかや、ランク毎の特徴について紹介します。
ほかにも、美味しいカニを選ぶコツについても紹介するので、カニの購入を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
カニのランクによって品質は大きく異なる
カニ通販サイトでは、説明欄にカニのランクが記載されている場合が多くあります。
このランクは、カニの身入りの良さを表す身入り率によって決められています。
ランクによって価格はもちろん、品質が大きく異なるため、身がたくさん詰まって美味しいカニを食べるには、高ランクのカニを購入しなければいけません。
甲羅が硬いカニほどランクが高くなる
カニの身入り率は、脱皮からどれだけ時間が経過しているかで判断可能です。
カニの脱皮直後は、たくさんのエネルギーを使っているため、身が痩せ細り身入りが悪くなります。
また、脱皮によってサイズもひと回り大きく成長するため、身が成長するまで身の密度が狭く身入り率が低くなります。
カニの脱皮直後は殻が柔らかく、脱皮から時間が経つにつれてだんだんと硬くなるため、甲羅が硬いほど身入りの良い高ランクのカニだと判断できるでしょう。
カニのランクにはどんな種類がある?
カニの身入りを現すランクには、以下のようなものがあります。
- 堅ガニ
- 若上ガニ
- 若ガニ
- 脱皮ガニ
カニのランクには明確な基準があるわけではないため、販売元によってはさらに細かくランク分けされている場合もあります。
しかし、大体はこれら4つのランクに分けられるので、それぞれの特徴について見ていきましょう。
最高級品質!「堅ガニ」
カニの中で最高のランクを表すのが堅ガニで、甲羅や殻がとても硬いのが特徴です。
そのため、脱皮から時間が長く経過している証拠となり高い品質が保証されています。
堅ガニは、身入り率が90%を超えるため、身がしっかり詰まったカニを味わえるでしょう。
そのため、贈り物としても最適です。
また、堅ガニの中でもランクがあり、1特〜4特まであります。
数字が大きくなるほど、ランクは上がるため、3特や4特となると高級料亭などでしか味わえない希少品です。
カニの中では最高ランクなため、価格はかなり高価になりますが、機会のある方はぜひ一度味わってみるとよいでしょう。
贈答品にピッタリ!「若上ガニ」
若上(わかじょう)ガニは、身入り率が80〜90%で、堅ガニよりも若干劣りますが、堅ガニと同様に高品質なカニです。
価格は堅ガニよりも安価ですが、一般的なランクのカニと比べると少し高価なので、自分で購入するには少しハードルが高いでしょう。
そのため、若上ガニは贈答品としておすすめのカニだといえます。
リーズナブルで一般的「若ガニ」
家庭で一般的に食べられるカニは、若ガニと呼ばれるランクのものです。
若ガニは、名前から年齢が若いカニと勘違いされがちですが、脱皮からあまり時間が経過しておらず、甲羅が柔らかいカニを指します。
脱皮から時間が経っていないため、身入りは少なく、身入り率は60〜80%程度です。
水分も多く、堅ガニや若上ガニと比べると品質は落ちますが、スーパーで一般的に売られているため手軽に手に入ります。
そこまで高品質なカニを求めているわけではない方は、こちらの若ガニでリーズナブルにカニを楽しんでみてはいかがでしょうか。
品質は低いが格安「脱皮ガニ」
身入り率が50%以下とカニの中で一番品質が劣るのが脱皮ガニです。
脱皮ガニは、脱皮直後のカニのことを指し、主にカニの加工品に使用されます。
脱皮にエネルギーを使っているため、身が痩せてしまっています。
また、甲羅が柔らかく、蟹味噌もあまり入っていないのも特徴です。
品質は高くないですが、スーパーなどで特売品として安く購入できる場合もあるため、安価でカニを楽しみたい方は、選択肢に入れてみてもよいのではないでしょうか。
美味しいカニの選び方
カニを姿で購入するときは、自分で目利きして購入するカニを選ぶ必要があります。
そこで、美味しいカニを選ぶ際に意識して見たいポイントである以下の3つを紹介していきます。
- 重さがある
- 甲羅が硬い
- 甲羅に卵がたくさんついている
なぜ、これらのポイントを押さえたカニは美味しいといわれるのか、確認していきましょう。
重さがある
カニはサイズではなく、重さで目利きするようにしましょう。
同じサイズのカニでも重みのあるカニの方が、身や蟹味噌がたくさん詰まっている可能性があります。
逆に軽いカニは、中身がスカスカの場合があるため、避けた方が無難です。
カニを購入する際は、同じようなサイズのカニを実際に持ってみて、より重たいカニを優先的に選ぶようにしましょう。
甲羅が硬い
先ほども述べた通り、甲羅が硬いカニは脱皮から時間が経過しているため、身入りがよく高品質です。
そのため、甲羅を指で押してみて、硬いカニを選ぶと身入りの良いカニを判別できるでしょう。
甲羅を触ったときに、ふにゃふにゃと柔らかいカニは、脱皮間もない脱皮ガニである可能性があるため、注意が必要です。
甲羅に卵がたくさんついている
カニの甲羅に黒いブツブツがついているのを見たことはないでしょうか。
この黒いブツブツは、カニビルというカニに付くヒルの卵です。
カニビルは硬い岩に卵をつけますが、岩のない砂地であればカニの甲羅に卵をつける習性があります。
このカニビルの卵は、カニが脱皮をすると同時に綺麗になくなってしまうため、カニビルの卵がたくさんついているカニは脱皮から時間が経っている証拠になります。
そのため、カニビルの卵がたくさんついているカニは身入りがよく品質の良いカニといえるでしょう。
避けた方がよいカニの特徴
カニは甲羅が硬かったり、重さがしっかりある個体の方が美味しいということがわかりました。
しかし、逆に避けた方が良いカニというのも存在します。
そんな、避けた方が良いカニは以下の2つです。
- 異臭がする
- 甲羅の色がくすんでいる
それぞれの特徴について見ていきましょう。
異臭がする
カニは、傷みやすい食材であるため、腐敗が進んでくると臭いとして現れます。
本来の磯の香りではなく、アンモニア臭のような臭いがする場合は、傷んできている証拠です。
もしも、カニを購入する際に違和感のある臭いを感じた場合は、臭いが感じやすいといわれるお腹側を嗅いでみるようにしましょう。
購入済みのカニでも、万が一アンモニア臭がする場合は、必ず口にせず破棄するのがおすすめです。
甲羅の色がくすんでいる
カニを購入する際に、甲羅の色がくすんだような色をしている場合は、鮮度が落ちてきている可能性があります。
鮮度の良いカニは、甲羅が鮮やかな色をしているのが特徴です。
そのため、甲羅の色がくすんできている場合は、水揚げから時間が経っているカニの場合があるので、なるべく鮮やかな色をしているカニを選ぶようにしましょう。
【種類別】カニの特徴
カニとひとまとめにしても、種類や特徴はさまざまです。
続いては、カニの中でも代表的な以下の4つのカニの特徴について紹介していきます。
- ズワイガニ
- タラバガニ
- 毛ガニ
- 花咲ガニ
種類によって味や楽しみ方は変わるため、ぜひお気に入りのカニを見つけてみてください。
ズワイガニ
ズワイガニは、両脚を広げると80cmにもなる大型の食用ガニで、繊細な味が特徴です。
各地でブランド化されて愛されており、ブランドによっては1杯で40,000円を超えるズワイガニも存在します。
ズワイガニのおすすめ料理は、素材本来の味が楽しめる刺身や、しゃぶしゃぶです。
値段も高価なものもあれば、安価なものもあるため、比較的手を出しやすいといえるでしょう。
タラバガニ
ヤドカリの仲間であるタラバガニは、肉厚な身が絶品で、主に焼きガニなど豪快に食べられる食べ方が人気です。
ヤドカリの仲間であるため、蟹味噌が少なく味も良くないことから、販売前に取り除かれているのが特徴です。
しかし、大きくてぷりぷりな身はカニを贅沢にいただきたい方におすすめといえるでしょう。
毛ガニ
毛ガニは、海温が低い地域で水揚げされるカニで、タラバガニやズワイガニと比べると小柄なのが特徴です。
各地で水揚げ時期が異なることから、一年を通して食べられるカニとしても有名です。
繊細な身と濃厚な蟹味噌が人気で、お祝いの席に欠かせない一品といえるでしょう。
花咲ガニ
花咲ガニは、タラバガニ同様ヤドカリの仲間で、北海道根室近郊で水揚げされます。
根室近郊でしか獲れないため、流通量が少なく、なかなかお目にかかることのできないカニとしても有名です。
ヤドカリの仲間ではありますが、濃厚な蟹味噌が人気で、甲羅盛りでいただくと絶品です。
カニのランクにはどんな種類があるのかについてのまとめ
今回は、カニのランクにはどのような種類があるのかについて紹介してきました。
カニは、堅ガニと呼ばれる甲羅が硬いカニが最高級ランクとして取引されており、価格も一般的なカニよりも高価なのが特徴です。
堅ガニ以外にも、若上ガニや若ガニといったようにさまざまな種類があり、値段や身入り率も異なります。
たとえ、若ガニのようなランクの低いカニでも家庭で食べる分には美味しくいただけます。
そのため、自分に合ったランクのカニを購入することが大切です。
また、美味しいカニを購入するには、カニ通販サイトを利用するのがおすすめです。
カニ通販なら、スーパーではなかなか見られない堅ガニの中でも最上ランクのカニが販売されているケースもあります。
ぜひ、カニ通販で自分に合ったランクのカニを見つけてみてはいかがでしょうか。
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