殻ごと食べられる「ソフトシェルクラブ」とはどんなカニ?

カニといえば、殻が硬くて食べるのに手間がかかる食材というイメージを持っている方も多いでしょう。

しかし、カニの中には殻ごと食べられるソフトシェルクラブと呼ばれるカニも存在します。

本記事では、そんなソフトシェルクラブについて紹介します。

ソフトシェルクラブの特徴やおすすめレシピを知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

ソフトシェルクラブとは

ソフトシェルクラブとは、脱皮直後で殻が柔らかいカニを指します。

食材としての呼び名であるため、ソフトシェルクラブというカニが存在しているわけではありません。

そのため、種類は限定されていませんが、脱皮直後のワタリガニ系のカニを指すのが一般的です。

今まで、脱皮直後のカニは身入りが少ないため人気がありませんでしたが、殻の柔らかいソフトシェルクラブなら、殻を剥かずに食べられるとして注目されています。

ソフトシェルクラブの魅力は?

ソフトシェルクラブの魅力は、なんといっても殻ごと食べられる手軽さにあります。

カニは美味しい食材であるものの、殻を剥く手間がかかることから敬遠している方も多いでしょう。

しかし、ソフトシェルクラブならわざわざ殻を剥く必要がないため、手軽にカニを楽しめます。

また、パリパリとした殻の食感も普段のカニでは味わえない魅力の一つといえるでしょう。

ソフトシェルクラブでよく利用されるアオガニとは?

アオガニは米名ではブルーガニと呼ばれるカニで、南北アメリカの大西洋岸に広く分布しています。

分類ではワタリガニの仲間になるアオガニは、歩脚の色が青く染まっているのが最大の特徴です。

アメリカではソフトシェルクラブの原料として、大きな需要があります。

アメリカの主な産地では、生簀で脱皮した個体をすぐに取り出して出荷しているため、脱皮の時期にしか生鮮は食べられません。

また、日本のソフトシェルクラブは、アオガニに加えて東南アジアで獲れるマングローブガニなどのワタリガニ系のカニを基本的に使用しています。

ソフトシェルクラブを使ったおすすめ料理

ソフトシェルクラブは、殻ごと食べられる特徴を活かせる料理がおすすめです。

続いては、ソフトシェルクラブを使ったおすすめ料理についてみていきましょう。

唐揚げ

ソフトシェルクラブを使った唐揚げの作り方は、以下のとおりです。

  1. 綺麗に洗ったソフトシェルクラブをお酒につけて10分程度置く
  2. 10分後キッチンペーパーで水気を拭き取り塩胡椒を適量振りかける
  3. 片栗粉をまぶしてオリーブオイルで揚げ焼きする
  4. カリカリになったら完成

ソフトシェルクラブを唐揚げにすることで、殻のパリパリ感がより強調されます。

味だけでなく食感も楽しめるおすすめ料理です。

ヤンニョムケジャン

ソフトシェルクラブを使ったヤンニョムケジャンの作り方は、以下のとおりです。

  1. ソフトシェルクラブを蒸し器で5分蒸す
  2. 蒸せたら粗熱を取る
  3. 甲羅に竹串で穴を開ける
  4. キッチンペーパーで水気を拭き取ってから小麦粉をまぶす
  5. 180℃の油で甲羅側から揚げる
  6. 1分半ほどで裏返し、トータルで3分ほど揚げる
  7. ヤンニョムを絡めて完成

ヤンニョムケジャンならヤンニョムの風味とソフトシェルクラブの旨みが合わさって絶品です。

ご飯などと合わせて味わってみてください。

カニクリームコロッケ

ソフトシェルクラブを使ったカニクリームコロッケの作り方は、以下のとおりです。

  1. 薄く切った玉ねぎをしんなりするまで炒める
  2. 玉ねぎがしんなりしたら火を止めて小麦粉を入れる
  3. 牛乳を入れながら弱火〜中火で加熱する
  4. とろみが出てきたらカニの身を入れる
  5. 塩胡椒とコンソメを入れて弱火で5分ほど煮る
  6. できたクリームをソフトシェルクラブのお腹に入れてラップで包む
  7. 冷蔵庫で30分ほど冷やす
  8. 小麦粉・卵・パン粉をつけ170℃の油で揚げる
  9. 4分程度揚げたら完成

カニのお腹に入ったカニ身入りのクリームと、サクサクの衣と殻の相性は抜群です。

豪快にかぶりついていただきましょう。

カニフライ

ソフトシェルクラブを使ったカニフライの作り方は、以下のとおりです。

  1. ソフトシェルクラブに小麦粉・溶き卵・パン粉をつける
  2. 油で全体を揚げる
  3. カリッと揚がったら完成

カニフライなら、カニを丸ごと豪快に食べられます。

ぜひ、カリカリの衣とパリパリの甲羅、濃厚な身を堪能してみてください。

パエリア

ソフトシェルクラブを使ったパエリアの作り方は、以下のとおりです。

  1. ソフトシェルクラブに小麦粉をまぶして170℃の油で4分程度揚げる
  2. オリーブオイルをひいたフライパンでニンニクを炒める
  3. フライパンに玉ねぎ、にんじん、じゃがいもを加えて中火で炒める
  4. 具材がしんなりしてきたらお米を加えて炒める
  5. お米が半透明になったら水320mlとカレー粉、コンソメ顆粒を加えて中火で加熱する
  6. 沸騰したら蓋をし、弱火で20分加熱する
  7. 加熱後に5分蒸す
  8. お皿にソフトシェルクラブと合わせて完成

美味しいパエリアにソフトシェルクラブがアクセントになって、飽きない味わいです。

ぜひ、ソフトシェルクラブを使ってワンランク上のパスタを楽しんでみてください。

ソフトシェルクラブはどこで買える?

実際、ソフトシェルクラブはどこで買えるのでしょうか。

続いては、ソフトシェルが購入できる場所について紹介します。

ソフトシェルクラブの購入を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

市販

市販では、店舗によって業務スーパーやコストコで取り扱いがあります。

しかし、一般的なスーパーでの取り扱いは少ないでしょう。

地域によっては購入できないかもしれませんが、取り扱いがあれば実際に手に取って購入できるのがメリットです。

近くに業務スーパーやコストコがある方は、探してみてはいかがでしょうか。

通販

市販で見つけられないなら、通販がおすすめです。

通販では、取り扱いの少ないソフトシェルクラブも確実に購入できます。

しかし、実際に見て購入できないのはデメリットの一つです。

それでも遠くの店舗に出向く必要がないので、確実にソフトシェルクラブを購入したい方は通販を覗いてみてください。

ソフトシェルクラブの解凍方法は?

ソフトシェルクラブは、海水濃度と同じくらいの塩水に入れ、冷蔵庫で一晩置くことで自然解凍できます。

冷蔵庫につく臭いが気になる方は、日本酒や生姜を一緒に入れておくと消臭に効果的です。

また、急ぎで解凍したい場合は、流水にさらして解凍する流水解凍を行いましょう。

調理する時間から逆算して解凍することが大切です。

ソフトシェルクラブの反対「堅ガニ」とは?

ソフトシェルクラブは、脱皮直後の柔らかいカニのことを指します。

一方で、脱皮から時間が経過して硬くなった甲羅のカニを「堅ガニ」と呼びます。

堅ガニは殻にぎっしり身が詰まっていることから、高品質なカニとして人気です。

そのため、身入りが良いカニを食べたい方は、堅ガニを選んでみるのもよいでしょう。

堅ガニは高価?

堅ガニは身だけでなく蟹味噌もたくさん詰まっているため、普通のカニよりも高値で取引されます。

そのため、お祝いの場などの特別な日やお世話になった方へのギフトなどに最適です。

自宅で手軽にカニを食べたい場合は、堅ガニよりもソフトシェルクラブが向いているでしょう。

ソフトシェルクラブはエラごと食べても大丈夫?

カニを食べるときは、衛生面から甲羅の中に付いているエラを外す必要がありますが、ソフトシェルクラブは殻ごと食べるため、エラは外せません。

しかし、エラは甲羅と同じ外骨格にあたるため、脱皮と共に新しくなります。

そのため、脱皮直後のカニであればエラごと食べても人体に影響はないとされています。

それでも不安のある方は、甲羅をめくってエラだけを事前に取っておくようにしましょう。

ケガ美
自分で捕まえて食べるときはエラを取っておくと安心です!

アオガニやマングローブガニ以外に殻ごと食べられるカニは?

ソフトシェルクラブは、アオガニやマングローブガニが利用されることが一般的です。

しかし、ほかにも殻ごと食べられるカニが存在しています。

続いては、アオガニやマングローブガニ以外に殻ごと食べられるカニについてみていきましょう。

サワガニ

サワガニは日本各地の川や沢に生息する小型のカニで、主に飼育用として利用されます。

しかし、食用として活用されるケースもあり、その際は殻ごと唐揚げにして食べます。

サイズも小さく、ほんのり甘みがあるため、おつまみやおやつにできるとして人気です。

川や沢でサワガニを捕まえたら、唐揚げにしてみるのもよいかもしれませんね。

ヒラツメガニ

ヒラツメガニはワタリガニ科に分類されるカニで、東日本では食用として利用されています。

主に地元で消費されることが多いため、地域によって呼び名が異なるのが特徴です。

甲幅は10センチを超える中型のカニですが、唐揚げにすると殻ごと食べられます。

クセが少ないため、丸ごとでも食べにくさは感じないでしょう。

シオマネキ

シオマネキはスナガニ科に分類されるカニで、片方のはさみが大きく成長した変わった見た目をしているのが特徴です。

有明海沿岸地域では、シオマネキを殻ごと潰して食べる「がん漬け」と呼ばれる料理が古くから親しまれています。

がん漬けは、殻を丸ごとすり潰して塩や唐辛子などと混ぜて寝かせる塩辛の一種で、独特な風味と食感で高い人気を誇ります。

瓶詰めで市販されているため、気になる方は一度試してみるとよいでしょう。

殻ごと食べられるカニ「ソフトシェルクラブ」についてのまとめ

今回は、殻ごと食べられるカニであるソフトシェルクラブについて紹介しました。

ソフトシェルクラブは、脱皮直後で甲羅が柔らかいカニを指します。

そのため、殻を剥かずにそのまま食べられるのが特徴です。

唐揚げやカニフライなどにすると、殻のパリパリ感が際立ち、食感でも楽しめます。

一般的なカニと違った食感や風味を楽しみたい方は、ぜひソフトシェルクラブを試してみてはいかがでしょうか。

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