冬になると、お祝い事や贈り物で食べる機会の増えるカニですが、以下のような悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。
「カニを剥くときに手がかゆくなる」
「カニを食べると口周りがかゆくなったりヒリヒリする」
これらの症状がある場合、アレルギーを持っている可能性を否定できません。
本記事では、カニを食べる際に現れるかゆみの正体について解説していきます。
カニによってかゆみが出た経験が一度でもある方は、ぜひ最後までご覧ください。
カニでかゆくなる原因
カニによってかゆみが生じるケースは、主に以下の2パターンです。
- カニを食べるとき
- カニの殻を剥くとき
これらのケースで考えられる原因は以下のとおりです。
- カニの塩分
- 仮性アレルゲン
- 甲殻類アレルギー
原因によって、症状や対策法は異なります。
それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。
かゆみの原因1.カニの塩分
カニの汁には塩分が多く含まれており、この汁に触れることによって、手や口にかゆみが生じる場合があります。
特に皮膚の弱い方や子どもに起こりやすく、手を洗うと、かゆみがひく場合は塩分が原因である可能性が高いでしょう。
対策としては、なるべく皮膚と塩分が反応しないようにすることが大切です。
そのため、殻を剥くときは手袋をつけるようにしましょう。
また、カニに触れたらすぐに手や口洗ったりするようにして、かゆい部分を引っかかないように気をつけましょう。
かゆみの原因2.仮性アレルゲン
仮性アレルゲンとは、アレルギーとよく似た症状を引き起こす化学物質のことです。
カニに関しては、旨味成分の一つといわているトリメチルアミンオキシサイドが仮性アレルゲンになり、この仮性アレルゲンが含まれる物質に触れることによって、かゆみが出る場合があります。
仮性アレルゲンには用量依存性があるため、たくさん食べたらその分症状が強くなります。
また、アレルギー症状は毎回起こらないのも特徴の一つです。
対策としては、鮮度が悪い商品には化学物質が増えるため、常に新鮮なものを用意することが大切です。
さらに、加熱すると仮性アレルゲンによる症状が出にくくなります。
そのため、カニを食べる際は、生ではなくしっかり加熱してから食べるようにしましょう。
かゆみの原因3.甲殻類アレルギー
甲殻類アレルギーに代表される食物アレルギーは、特定の食品に触れたり食べたりすることによって免疫反応を起こし、アレルギー症状を引き起こします。
仮性アレルゲンと違い、長時間強い症状が出る場合は、アレルギーの可能性が高いでしょう。
また、かゆみだけでなく、嘔吐や下痢などの辛い症状が出るのも甲殻類アレルギーの特徴です。
子どもよりも成人の方が症状は強くなり、大人になってから発症しやすいといった特徴があります。
そのため、子どもの頃は大丈夫だったからアレルギーではないとは判断できないため、注意が必要です。
甲殻類アレルギーは、突然アナフィラキシーになって救急車で運ばれることも少なくありません。
また、発症したら症状が軽快することは少ないのも特徴で、一度発症してしまったら、なるべくアレルギー源となる食品を食べないようにする必要があります。
カニでかゆいと感じたらどうしたらいい?
カニを食べたり、触ったりしてかゆみを感じたら、一度食べるのをやめて様子を見るようにしましょう。
ただ塩分が肌に過剰反応しているだけなら問題ありませんが、アレルギーだった場合、食べた分だけ症状が重くなってしまいます。
かゆみ以外の症状がないか確認し、ほかの症状があったり不安だったりした場合は、すぐに病院で検査してもらうようにしましょう。
甲殻類アレルギーはどこで検査できる?
アレルギーの恐れがある場合は、内科やアレルギー科、皮膚科で検査を受けるようにしましょう。
検査は、血液検査や皮膚検査が一般的ですが、病院によって方法は異なります。
アレルギーを把握していると、事前にアレルギー源となる食品を避けられるため、自分の身を守るためにも検査は大切です。
子どもが甲殻類アレルギーの恐れがある場合
子どもが甲殻類アレルギーの恐れがある場合は、小児科を受診しましょう。
甲殻類アレルギーは、アナフィラキシーを誘発する危険性のあるアレルギーです。
呼吸困難や意識障害といった、命に関わる症状が起きる場合もあるため、少しでも異変を感じたら病院で検査してもらうようにしましょう。
カニは何歳からなら食べさせてもよい?
カニを食べさせても大丈夫なのは、1歳からといわれていますが、明確な時期が決められているわけではありません。
これは、離乳食が完了するのが1歳ごろというのが一つの目安となっています。
しかし、子どもにカニを与える際には、以下の点に注意する必要があります。
- 少しの量から食べさせる
- 必ず加熱して生では食べさせない
免疫の低い子どもにカニのような魚介類を食べさせるのには、リスクがあります。
カニを食べさせるときの、ポイントについてそれぞれ解説していきましょう。
少しの量から食べさせる
一度に多くの量のカニを最初から与えるのは危険です。
少量であれば、アレルギー反応が出ないわけではありませんが、万が一反応が出た際の症状を最小限に抑えられます。
子どもにカニを食べさせる際は、一度に食べる量を少しずつ増やしていき、甲殻類への耐性を慎重に確認するようにしましょう。
必ず加熱して生では食べさせない
カニを食べさせる場合は、必ず加熱して食べさせるようにしましょう。
たとえ、一歳を過ぎて離乳食が完了していたとしても、生で食べさせるのは危険です。
生で食べることによって、アレルギーだけでなく、寄生虫や細菌による食中毒になってしまう可能性があるためです。
赤ちゃんは耐性が少ないため、食中毒になってしまうと大人よりも重症化してしまいます。
また、生のカニは噛み切りにくく喉に詰まらせてしまうリスクもあります。
そのため、カニを食べさせる際は必ず加熱して生で食べさせないように注意しましょう。
生のカニは何歳からなら食べさせてもよい?
子どもは、3歳になると少しずつ体力や免疫がついてきます。
そのため、生のカニは少なくても免疫がつく3歳を迎えるまでは食べさせないようにしましょう。
また、生のカニを食べさせる際は、少量から与えることと、鮮度が落ちていない新鮮なカニを与えることを意識してください。
初めてカニを食べさせるなら加工品がおすすめ
初めてカニを食べさせるときは、カニの身をそのまま食べさせるのではなく、カニのエキスを使用した加工品から与えるのがおすすめです。
加工品であればカニの成分が少ないため、万が一反応が出た際でも大きな症状にはつながりにくいといえます。
また、反応が出た際に何のアレルギーかわからなくなるため、カニ以外に初めて食べる食品やほかのアレルギー源となる食品と一緒に食べさせないようにしましょう。
カニの身をそのまま与える場合は、身をしっかりほぐしてスープなどに入れて与えると安心です。
カニの身を与える際は、生ではなくしっかり加熱しましょう。
カニを食べさせるなら平日の午前中に
カニのチャレンジを平日の午前中にすることによって、カニに対してアレルギー反応が出た場合、すぐに病院で診てもらえます。
このように、カニを食べされる際は、量だけでなく時間帯も考えて、しっかりリスク管理を行いましょう。
カニで危険な食中毒
カニには、アレルギーはもちろ食中毒にも気をつけなければいけません。
食中毒は、鮮度の悪いカニを食べてしまった際に起こりやすいです。
カニを食べて発熱や下痢を起こしてしまったら、以下の食中毒を疑いましょう。
- ナグビブリオ食中毒
- 腸炎ビブリオ食中毒
それぞれの症状や潜伏期間について、見ていきましょう。
ナグビブリオ食中毒
ナグビブリオ食中毒は、主に下痢や発熱、嘔吐を引き起こす食中毒です。
潜伏期間は5〜12時間あり、水便が出やすいのが特徴です。
症状自体は数日で回復に向かいますが、39℃以上の高熱を出している場合は注意して経過を観察する必要があります。
使った調理器具は、しっかり洗浄して菌を繁殖させないように注意しましょう。
腸炎ビブリオ食中毒
腸炎ビブリオ食中毒は、腸炎ビブリオに感染した魚介類を食べることで人へ感染します。
潜伏期間は6〜12時間で、症状が出ると下痢や発熱、嘔吐を引き起こすのが特徴です。
症状は2〜3日で回復しますが、高齢者の方や持病のよって免疫が低下している方の場合、死に至るケースも報告されています。
腸炎ビブリオ食中毒にかからないために、カニを生食しないことや、鮮度を下げないために衛生面を気をつけることが大切です。
新鮮なカニを食べるならカニ通販!
鮮度の悪いカニを食べてしまうと、アレルギーだけでなく食中毒になってしまう危険性があります。
食中毒になってしまうと、ひどい腹痛や下痢に悩まされることになるため、カニを食べる際は少しでも新鮮な個体を選ぶようにしましょう。
そこでおすすめなのがカニ通販です。
カニ通販なら、産地直送で新鮮なカニを入手できるため、獲れたてで美味しいカニを堪能できます。
選べる種類も豊富なため、カニの購入を考えている方は、ぜひカニ通販を利用してみてください。
関連記事:カニ通販で人気のおすすめ10サイトをランキング形式で徹底比較
カニを触ったら起きるかゆみについてのまとめ
今回は、カニに触れたり口にしたりしたときに、手や口がかゆくなる現象について紹介してきました。
カニによるかゆみには、さまざまな原因が考えられます。
カニには塩分が多く含まれているため、肌が過剰に反応していたり、カニの成分に含まれる仮性アレルゲンが原因となっていたりします。
また、甲殻類アレルギーを発症している可能性も考えられるため、かゆみを感じたら食べるのを控えて様子を見ることが大切です。
塩分が原因なら、しっかり手を洗ったり手袋をしたりするとかゆみは防げるでしょう。
ただ、かゆみ以外の症状があればアレルギーの可能性が高いため、病院で検査をしてもらうことをおすすめします。