飼育しているカニが死んでしまうのはとても悲しい出来事です。
カニが死んでしまうと、なぜ死んでしまったのか、死ぬ兆候はあったのか疑問が湧いてくるでしょう。
本記事では、カニが死ぬ原因や死んでしまう兆候について解説します。
これらの原因や兆候を知ることは、カニを長生きさせるためにとても大切です。
そのため、カニを飼育中の方はぜひ参考にしてみてください。
カニが死ぬ兆候はどこに現れる?
カニを観察していると、カニが死ぬ兆候を観測できる場合があります。
死ぬ兆候を見逃さないことで、事前に対策できる場合もあるでしょう。
まずは、カニが死ぬ兆候はどこに現れるのかについて確認していきます。
力なく脱力している
カニが死にかけている場合、カニの動きは大きく減少します。
普段は活発だったカニが急に活動しなくなるのは、死の兆候として考えられるでしょう。
また、カニは触れられたときに、何かしらの反応を示す生物ですが、死にかけているカニは触ってもほとんど反応がありません。
そのため、元気のないカニには一度触れてみてレスポンスがあるかどうかを確認することも大切です。
さらに、元々攻撃的で手を近づけると威嚇行動を取っていたカニが、威嚇しなくなるのも弱っている兆候です。
このように、カニの行動を普段から注意深く観察していると、カニが死ぬ兆候がわかりやすいでしょう。
食欲がない
食欲の変化もカニが死ぬ兆候を察知する重要なサインです。
カニが弱って死にかけている場合、食欲が減り、食べる量が減少することがよくあります。
しかし、カニにも好みがあるため、食欲がないからといって諦めるのは早いでしょう。
普段とは違ったエサやその個体が好きなエサを与えて反応を見ることが大切です。
カニの食欲変化を観察し、色々な種類のエサを試してみながら、カニが弱っているかどうかを確認しましょう。
泡を吐かない
カニが泡を吐かなくなることも、死ぬ兆候として考えられます。
カニはエラ呼吸を行い、水中でも泡を吐く生き物です。
しかし、呼吸に問題があると泡を吐かなくなる場合があります。
そのため、カニの状態を確認する際に泡を吐いているかは重要なサインの一つです。
カニの泡吹きを注意深く観察し、泡を吐かなくなった場合は、カニの健康状態について気を配るようにしましょう。
カニが死ぬ兆候を見せたらどうしたらいい?
カニが死ぬ兆候を見せたら、早急に対応する必要があります。
続いては、カニに死ぬ兆候が見えたときの対処法について確認していきましょう。
水槽を綺麗に掃除する
カニに死ぬ兆候が見られた場合、まずは水槽の状態を確認するようにしましょう。
水槽に汚れが溜まっていると、カニにとって強いストレスとなります。
このストレスがカニを弱らせている一つの原因として考えられるため、水槽は定期的に掃除することが大切です。
また、水槽の水質を改善するためには、定期的な水の入れ替えも怠ってはいけません。
通常は2日に1回程度の水換えを行い、綺麗な水質を保つようにしましょう。
この定期的な水換えによって、弱ってしまったカニが元気を取り戻すことがあります。
水温を調節する
カニを長生きさせるためには、水質だけでなく水温の調節も大切です。
カニは特定の水温範囲が適しており、その範囲から逸れると体調を崩してしまう可能性があります。
例えば、直射日光が当たる場所では水温が気温よりも高くなるため、水槽を日陰に移動するなどの対処が必要です。
さらに、季節による温度変化が大きい夏や冬には、クーラーやヒーターを使って水温を一定に保つことが重要です。
急激な温度変化によるストレスによってカニを死なせないためにも、安定した水温維持を心がけるようにしましょう。
カニが死ぬ原因は?
カニは脱皮以外にもさまざまな原因によって死んでしまう可能性があります。
続いては、カニが死ぬ原因について確認していきましょう。
ストレスが溜まっていた
カニは神経質でストレスに弱い生き物です。
そのため、飼育環境が良くないとストレスによって死んでしまうことがあります。
例えば、水槽内の水質が汚染されていたり、水温が適温でなかったりした場合は、強いストレスを感じるでしょう。
また、岩や石に身を隠す習性のあるカニの場合は、適切な隠れ家がないこともストレスの原因となります。
そのため、カニを長生きさせるためには、ストレスの少ない環境を作ってあげることが大切です。
水質や水温の管理、適切な隠れ家の提供など、カニが快適に生活できる条件を整えてあげましょう。
酸素が不足していた
カニは陸でもエラ呼吸ができるため、通常は水中にいなくても短時間であれば生存できます。
しかし、陸上でのエラ呼吸を頻繁に行うと体内の水分が粘り気を帯びることがあります。
この状態では呼吸が難しいため、カニは酸欠を起こしてブクブクと泡を吐いてしまいます。
そのため、カニが脱走などして近くに水がない場合、酸素不足によって死んでしまう可能性があるでしょう。
このように、酸素が不足するとカニが死ぬ原因となってしまうため、常に呼吸ができる状況を作ってあげることが大切です。
ほかの生物に食べられた
カニは共食いの習性があるため、ほかのカニと同じ水槽で飼育していると食べられてしまう可能性があります。
また、カニ同士だけでなく、小型のカニであれば、気性の荒い魚に食べられる場合もあります。
そのため、カニを飼育する際はほかの生物と混泳ではなく、単体で飼育すると安全に飼育できるでしょう。
脱皮不全を起こしていた
カニは年に数回脱皮を行って、その体を大きく成長させます。
しかし、なかには脱皮がスムーズにいかずに死んでしまうケースもあります。
特に、飼育下では脱皮中に外部から刺激が与えられやすいため、脱皮に失敗してしまうことも珍しくないでしょう。
また、ほかの生物と混泳していると脱皮直後で弱ったカニを狙われて食べられてしまう危険性もあります。
そのため、カニに脱皮の兆候が見られた場合は、安全な場所に移してなるべく刺激を与えないように心がけることが大切です。
カニが死んでいるかの確認方法
カニが動かなくなったとしても、まだ生きている可能性も十分考えられます。
カニが動かないときに、死んでいるか生きているかを確認する方法について見ていきましょう。
持ち上げてみる
カニが死んでいるかどうかを判断する際は、実際に持ち上げてみるとわかりやすいでしょう。
動かないカニを手で持ち上げたとき、カニの脚がだらんとして垂れ下がる場合は、カニが死んでしまっている可能性が高いです。
しかし、脚がしっかりと持ち上がり、わずかに反応がある場合は、まだ生きている可能性があります。
そのため、生死を判断する際は、カニを持ち上げた際の脚の動きに注目してみるとよいでしょう。
裏返してみる
生きているカニは裏返されたとき、左右の脚が対称に縮む特徴があります。
そのため、カニを裏返しても脚が対象に縮まない場合は、まだ生きている兆候として考えられるでしょう。
カニが動かなくて生きているかわからない時は、ぜひこの方法を活用してみてください。
匂いを嗅いでみる
カニは死んでしまうと、腐ったような臭いを体から発します。
特にカニのお腹側からは、腐敗臭を強く感じられます。
そのため、カニが生きているか確認する際は、お腹側の匂いを嗅ぐことで判断できる場合もあるでしょう。
色を確認する
通常の体色よりも色がくすんでいるなど、変色が始まっている場合は、死んでしまっている可能性が高いといえます。
また、変色が始まると同時に腐敗臭もし始めるため、色がおかしいと感じたら臭いもあわせて確認するようにしましょう。
周囲の水の色を確認する
カニが水の中で動かなくなっている場合は、カニの周囲の水の色を確認しましょう。
水が澱んだ色をしていると、カニが死んでしまっている可能性が高いです。
一方で綺麗に澄んでいる場合はまだ生きている可能性が高いので、その際は様子見をするようにしましょう。
ふんどしの状態を確認する
カニは死んでしまうと、下腹部についているふんどしがめくれてきます。
そのため、動かないカニのふんどしがめくれてしまっている場合は、死んでしまっていると判断してもよいでしょう。
カニが動かない場合は冬眠の可能性も
カニが動かない場合の原因の一つとして、冬眠が考えられます。
冬眠はカニが寒い冬を乗り越えるための習性です。
種類によっては冬眠をしない個体もいますが、川のカニの場合は冬眠するケースが多いでしょう。
冬眠中のカニはほとんどの活動を停止し、生き延びるために蓄えたエネルギーを使って冬を越します。
そのため、冬眠中のカニは動かないことが多く、水槽内での活動が極端に減少するでしょう。
しかし、また温かい季節になるとカニは活発になり、通常の活動を再開します。
そのため、カニが動かない場合は冬眠の可能性を考慮して、活動が再開されるのを根気強く待つ必要があります。
関連記事:カニはなぜ冬眠する?冬眠を成功させる方法についても紹介
カニが死んでしまったらどうする?
大切に飼っていたカニが死んでしまった場合は、自宅に庭があるなら庭に埋めて供養してあげましょう。
庭がないのであれば少し心苦しいですが、ゴミとして処理しなければいけません。
公共の公園や川に埋めるのは不法投棄になり法律に触れてしまいます。
埋めてあげられなかったとしても、しっかりと手を合わせてお別れをしてあげましょう。
カニが死ぬ原因についてのまとめ
今回は、カニが死ぬ原因について紹介しました。
カニは環境の変化などのストレスに弱いため、飼育下の水温や水質が悪いと死ぬ原因となってしまいます。
そのため、水槽の管理をしっかりして、カニにとってストレスの少ない環境を作ってあげるのが大切です。
ほかにも、一緒の水槽にいる魚やカニに食べられてしまうケースも考えられます。
カニにとってほかの生物が天敵になっていないかも、注意深く観察するようにしましょう。
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