カニはたんぱく質が豊富で筋肉に最適!さまざまな食材と含有量を比較

カニは、筋肉の合成に不可欠なたんぱく質が豊富に含まれています。

そのため、日ごろからトレーニングを行っている方にとっては、最適な食材といえるでしょう。

また、カニにはたんぱく質以外にも、健康に良い効果をもたらしてくれる成分が多く含まれています。

そこで今回は、カニに含まれるたんぱく質量をそのほかの食材と比較して紹介していきます。

さらに、カニに含まれる健康に良い成分についても解説していくので、ぜひ最後までご覧ください。

カニにはどのくらいのたんぱく質が含まれている?

食用カニとして、日本に流通している主なカニのたんぱく質含有量は、以下の表のとおりです。

 

種類 たんぱく質含有量(100gあたり)
毛ガニ 15.8g
ズワイガニ 13.9g
タラバガニ 13g

カニに含まれるたんぱく質の量は、種類や大きさによって異なりますが、一般的には100gあたり13~15g程度のたんぱく質が含まれていることがわかります。

続いては、このたんぱく質量が、ほかの食品と比べて多いのかについて見ていきましょう。

蟹味噌に含まれるたんぱく質はどれくらい?

カニのたんぱく質量をほかのカニと比較する前に、カニの甲羅の中に含まれる蟹味噌のたんぱく質量についても、確認していきましょう。

蟹味噌のたんぱく質は、1食分(10g)で約1.5gです。

100gで換算すると約15gとなるので、カニの身とだいたい同じ程度のたんぱく質が含まれていることがわかります。

カニのたんぱく質含有量はほかの食品と比べてどう?

続いて、カニ以外の食品に含まれるたんぱく質と比較して、カニのたんぱく質量が多いのか確認していきましょう。

食品 たんぱく質含有量(100gあたり)
ごはん 2.5g
食パン 9.3g
牛肉 14.4g
さんま 18.5g
みかん 0.7g
牛乳 3.3g
毛ガニ 15.8g
ズワイガニ 13.9g
タラバガニ 13g

たんぱく質が多いといわれる牛肉と遜色ないことからも、カニには多くのたんぱく質が含まれていることがわかります。

そのため、たんぱく質をたくさん取りたいと思ったときは、カニを食べると効率良くたんぱく質を摂取できるといえるでしょう。

カニのたんぱく質が多いとどういう効果がある?

そもそも、カニに多くのたんぱく質が含まれているからといって、どのようなメリットがあるのでしょうか。

たんぱく質をたくさん取ることによって得られるメリットは、以下の3つです。

  • 筋力UP
  • ダイエット効果
  • 免疫力の向上

それぞれのメリットについて、確認していきましょう。

筋力UP

筋肉をつけようと思ったときに、たんぱく質は欠かせない栄養素です。

筋肉はトレーニングなどの大きな負荷によって、筋繊維が破壊されます。

その筋繊維が回復することによって、前よりも大きな筋肉へと成長するため、回復という過程が筋肉の肥大にはとても大事です。

たんぱく質はこの筋繊維の回復に不可欠で、たんぱく質が不足していると、いくらトレーニングをしても筋肉が大きくなることはありません。

そのため、たんぱく質が多く含まれているカニを食べることによって、筋肉の合成を助けられ、筋力UPが見込めるというわけです。

ダイエット効果

たんぱく質が多いカニを食べることによって、筋肉がつきやすくなるということがわかりました。

筋肉がつくと基礎代謝が上がり、効率よくエネルギーを消費するため、脂肪を燃焼しやすくなります。

そのため、たんぱく質を多く摂ることは、筋肉をつけるだけでなくダイエットにも効果的です。

また、たくさん食べても太りにくい体質を作れるため、理想の体型を実現するのに役立つでしょう。

免疫力の向上

免疫力アップには、手洗いやうがい、マスクなどの一般的な対策も重要ですが、根本的に免疫細胞を増やすことが大切です。

免疫細胞は体内で病原体と戦うために重要であり、タンパク質の摂取によって増やせます。

特に高齢者は免疫力が下がりやすいため、意識的にタンパク質を摂取することが重要です。

しかし、免疫細胞を守るためには、ビタミンやミネラル、食物繊維、乳酸菌なども併せて摂取する必要があります。

そのため、日ごろからバランスの良い食事を摂ることを心がけるようにしましょう。

たんぱく質以外にカニに含まれている栄養素

カニにはたんぱく質以外にも、以下のような栄養素が含まれています。

  • ビタミンE
  • 亜鉛
  • アスタキサンチン
  • タウリン
  • ナイアシン
  • カルシウム

それぞれの効果について見ていきましょう。

ビタミンE

ビタミンEは脂溶性の抗酸化作用を持つ栄養素のため、活性酸素を取り除き、がんや動脈硬化などの健康被害を防ぐ効果が期待できます。

細胞の健康維持を助けるために必要な栄養素であり、健康や美容にとって良い効果をもたらすため、積極的に摂取するとよいでしょう。

卵やアーモンド、大豆などに多く含まれています。

亜鉛

亜鉛は、体内で生成できない必須ミネラルの一つで、食品やサプリから摂取できる栄養素です。

亜鉛を摂取することで、髪や肌の健康を維持したり、性機能の改善などに効果があります。

また、亜鉛が不足すると、肌荒れや抜け毛、貧血などの症状が現れます。

しかし、摂取量が過剰になると、吐き気や嘔吐、食欲不振といった健康被害を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。

亜鉛は、牡蠣や豚レバーから多く摂取できます。

銅は身体への酸化ストレスを軽減し、健康的な髪を維持するために大切な栄養素です。

また、老化を引き起こす活性酸素を分解する作用があるため、しっかり摂ることで若々しい体を保てます。

しかし、日本人の銅の摂取量は十分であるため、偏りのある食事をしていなければ、銅不足を心配する必要はないでしょう。

アスタキサンチン

アスタキサンチンは、サケやイクラ、カニなどに含まれる赤色の天然色素で、抗酸化力が強いのが特徴です。

眼精疲労や動脈硬化の予防、疲労回復などの健康効果や、紫外線によるシミやシワの予防などの美容効果があります。

パソコンやスマホをよく使う人や、スポーツをよくする人におすすめの栄養素です。

タウリン

タウリンは肉類、乳製品、魚介類に多く含まれるアミノ酸で、疲労回復や酸化ストレスの軽減、脂肪燃焼の効率上昇などの効果があります。

特に、身体的な疲労感を改善する効果についてよく注目されています。

適切な量を摂取することによって、運動能力向上や疲労回復のサポートに利用できるでしょう。

ナイアシン

ナイアシンは、体内での代謝に必要な酵素のサポート役を担い、糖質やタンパク質、脂質などのエネルギー代謝をスムーズにする栄養素です。

また、脳神経の働きや皮膚の健康、血液の循環を改善する役割があります。

さらに、医薬的にも利用され、大量に投与することで脂質異常症の予防効果があるとされています。

カルシウム

カルシウムは骨や歯の構成成分であり、細胞分裂や筋肉収縮、神経興奮の抑制などに関与する栄養素です。

カルシウムが不足すると、骨がスカスカになる骨粗しょう症になりやすく、骨折や寝たきりの原因となります。

この症状は、高齢者に発症しやすいため、若いうちからカルシウムを積極的に摂取することが大切です。

カニを食べることによる健康効果は?

カニは、筋肉の合成を助けるたんぱく質だけでなく、さまざまな栄養素が含まれていることがわかりました。

その効果は、ビタミンEによる動脈硬化やがんの予防、ナイアシンによる脳神経の働きや血液の循環を改善するなどさまざまです。

そのため、カニに含まれる栄養素には、多くの健康効果があるといえるでしょう。

関連記事:カニは美味しいだけじゃない?健康に関わる影響について紹介!

カニのカロリーはどれくらい?

100gのカニには約69kcalのカロリーが含まれています。

ほかの主要な食品と比較すると、ご飯のカロリーは100gあたり約168kcal、食パンは約264kcalとなるため、カニのカロリーは比較的少ないといえるでしょう。

ズワ子
カニはダイエット中でも問題なさそうですね!

蟹味噌のカロリーはどれくらい?

カニだけでなく、蟹味噌のカロリー量が気になる方もいるかもしれません。

蟹味噌のカロリーは100グラムあたり約200キロカロリー前後と、比較的高めの値とされています。

しかし、一度に食べられる量は限られており、また、一食分の蟹味噌を食べる場合も、摂取する量は20グラム程度と少量です。

そのため、蟹味噌を料理に使う場合や一食分をそのまま食べる場合でも、カロリーを気にする必要はないでしょう。

筋肉をつけるのにたんぱく質はどれくらい必要?

筋肉をつけるために必要な1日のたんぱく質量は、その人の体重と運動習慣によって異なります。

運動習慣 体重1キロ当たりに必要なたんぱく質
運動をほとんどしない人 0.8〜1.0g
軽めの運動をする人 1.2〜1.4g
激しい運動をする人 1.6〜1.7g

このように、普段から運動をしない人と激しい運動をする人では、1日に必要なたんぱく質の量は2倍程度変わる場合があります。

この表を参考に、普段から軽めの運動をしている体重62kgの人を例に挙げると、1日に必要なたんぱく質の量は、1.3g×62kgで80.6gです。

つまり1日3食と仮定すれば、一食に約26〜27gのたんぱく質が必要となります。

カニの100gあたりのたんぱく質が約13〜15gなので、一食に200g食べればカニだけで一食分のたんぱく質を賄える計算です。

このことからも、カニには豊富なたんぱく質が含まれていることがわかるでしょう。

カニに含まれるたんぱく質の量についてのまとめ

今回は、カニに含まれるたんぱく質の量について紹介しました。

カニには、100gあたり13~15g程度のたんぱく質が含まれており、牛肉と同等程度の豊富な量であることがわかります。

また、たんぱく質は筋肉の合成に不可欠な成分であるため、健康に良い影響を与えることが期待できるでしょう。

さらに、カニにはほかにも多くの栄養素が含まれているため、ぜひ積極的に食べてみてください。