同じズワイガニでも、水揚げされる地域によって呼び名が変わるのはご存知ですか?
呼び名が変わるズワイガニはブランドガニと呼ばれ、各地で愛されています。
そんなズワイガニの中でも、山陰地方で獲れるオスのズワイガニである「松葉ガニ」の名前を聞いたことがある方も多いでしょう。
ブランドガニの中でも有名な松葉ガニは、身が引き締まっており、風味も芳醇で絶品です。
そこで今回は松葉ガニをより美味しく食べるために、松葉ガニの旬や美味しく食べられる食べ方について紹介していきます。
そのほかにも、松葉ガニの価格相場やどのような味わいなのかについても紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
山陰地方のブランドガニ「松葉ガニ」とは
山陰地方で水揚げされる雄のズワイガニのことを松葉ガニと呼びます。
ズワイガニは、細長い脚が木の枝との意味がある楚(すわえ)から楚ガニと呼ばれ、そこからズワイガニと転じたとされています。
松葉ガニの名前の由来に関しては諸説ありますが、以下の説がよく語られます。
- 松葉のように細長い脚をしているから
- 漁師が食べる際に松葉を使用したから
- 刺身を冷水につけると松葉のように広がるから
また、同じ松葉ガニでも脱皮して間もない松葉ガニを「若松葉ガニ」と呼んだり、甲羅が柔らかく水分量が多いことから「水ガニ」とも呼ばれたりもします。
山陰地方で水揚げされたメスのズワイガニに関しては、「セイコガニ」や「香箱ガニ」と呼ばれますが、地元では「親ガニ」と呼ばれるなど、メスについてもさまざまな呼称があります。
松葉ガニの味について
松葉ガニは、ほかのブランドガニと比べても知名度が高く、味のレベルも高いとされています。
そんな松葉ガニの脚には身がぎっしり詰まっており、甘みと口に広がる芳醇な風味が絶品です。
また、身は弾力性がありぷりぷりで食べ応えのある食感をしています。
蟹味噌に関しても濃厚なので、松葉ガニは身だけでなく蟹味噌まですべて堪能できるでしょう。
松葉ガニの旬について
松葉ガニは一年を通して水揚げされるわけではなく、漁獲時期が決められています。
その漁獲期間は11月6日〜3月20日ですので、11月上旬から3月にかけてが松葉ガニの旬となります。
そのため、3月20日を超えて提供される松葉ガニは、その日水揚げされた松葉ガニではないということになりますね。
この旬の時期であれば、松葉ガニの美味しさに大きな違いはないので、松葉ガニを食べる時期はぜひこの時期を狙ってみるとよいでしょう。
松葉ガニの価格相場について
松葉ガニは、その味の良さから高級ガニとして有名です。
そんな高級ガニである松葉ガニの価格相場は、1kgあたり約15,000円〜30,000円といわれています。
一般的なズワイガニであれば、1kgあたり10,000円前後で取引されることを見ると高めな値段設定といえるでしょう。
松葉ガニの値段はカニの品質によって、大きな違いがあります。
大きさや形、身入りなどをチェックし、ランク付けされたうえで値段が決められています。
また、その日の水揚げ量などによっても価格は変動するので、少しでも安く松葉ガニを購入したいのなら、その日の値段を逐一確認する必要があるでしょう。
松葉ガニはなぜ美味しい?
カニの味が漁獲地によって違うのは、その海域のプランクトンの量や塩分濃度、水温などが異なるためです。
松葉ガニが獲れる山陰沖では、暖流と寒流が交わる関係でたくさんのプランクトンが生息しています。
松葉ガニは、その大量のプランクトンを半年以上の禁漁中に蓄えているため、旨味が染み渡った美味しい身を作り上げるとされています。
また、山陰沖の荒波に揉まれて成長する影響で身も引き締まり、ぷりぷりの身へと成長してくれるのです。
このように、松葉ガニは美味しい身をつけて成長する環境に恵まれているため、とても美味しく育つというわけですね。
松葉ガニのメスの特徴は?
松葉ガニのメスは、地元では親ガニと呼ばれていますが、親ガニと松葉ガニでは身体的な特徴が大きく異なります。
基本的にカニはオスの方が大きく成長して、身入りも味も良いとされ高値で取引されます。
一方でメスガニは、オスに比べると体が小さく食べるところが少ないことから、オスよりも取引価格は安価です。
しかし、メスの親ガニにも松葉ガニと違ったメリットがあります。
それは、メスガニからしか取れない卵の存在です。
親ガニは内子と外子と呼ばれる2種類の卵を抱えており、これが珍味として通の間では絶大な人気を誇ります。
内子は卵巣、外子は受精卵を指すのですが、いずれもプチプチとした食感と癖のある風味がお酒のお供としてぴったりです。
価格も松葉ガニよりは安いため、比較的手を出しやすいでしょう。
そのため、内子と外子狙いで、松葉ガニではなく親ガニを購入してみるのもおすすめです。
さまざまなブランドガニについて
ズワイガニは、山陰地方で獲れる松葉ガニだけでなく、さまざまな地方でブランド化され、それぞれに名称が付けられています。
その一例を紹介します。
名称 | 主な産地 | 性別 |
---|---|---|
松葉ガニ | 鳥取県 | オス |
加能ガニ | 石川県 | オス |
越前ガニ | 福井県 | オス |
舞鶴ガニ | 京都府 | オス |
間人ガニ | 京都府 | オス |
津居山カニ | 兵庫県 | オス |
柴山ガニ | 兵庫県 | オス |
セイコガニ | 鳥取県 | メス |
コッペガニ | 京都府 | メス |
香箱ガニ | 石川県 | メス |
このように、地域によって名称は異なり、その味や大きさなどの特徴はもちろん、知名度もさまざまです。
産地に出向いた際には、ぜひこれらのカニを一度は食べてみたいですね。
松葉ガニの美味しい調理法
松葉ガニを美味しく食べるための調理法は以下のとおりです。
- カニ刺し
- 焼きガニ
- カニしゃぶ
- カニ鍋
- カニ雑炊
- 甲羅焼き
最高級の松葉ガニは、これらのどの調理法でも美味しくいただけます。
それぞれの作り方について見ていきましょう。
カニ刺し
松葉ガニの素材本来の味を楽しむなら、カニ刺しが一番です。
- 松葉ガニを水洗い後、胴体から脚を離し殻を剥く
- 身が花びらのように開くまで氷水に約10分間つける
- 水をよく切ったら出来上がり
刺身醤油や薬味をつけて食べると絶品です。
ぷりぷりとした食感とカニの甘みを口いっぱいに楽しめるでしょう。
焼きガニ
松葉ガニを焼きガニにすることで、香ばしい風味を堪能できます。
- 松葉ガニを水洗い後、胴体から脚を離し殻を剥く
- 塩をふり、ガスや炭火で網焼きにする
- 身がふっくらしたら出来上がり
焼きガニは、火を通しすぎずに食べるのがポイントです。
そのまま食べるのはもちろん、醤油やレモン、ポン酢でいただくと絶品です。
カニしゃぶ
カニしゃぶでいただくことで、カニの旨味を全身で感じることができます。
- 土鍋に昆布と水を入れ30分ほど出汁を取る
- 沸騰直前に昆布を取り出す
- 殻を剥いたカニを鍋にくぐらせ火が通れば出来上がり
しゃぶしゃぶした後は、ポン酢をつけていただきましょう。
火を通しすぎず、ほろほろと身が解けるぐらいが絶品です。
カニ鍋
冷える冬の夕ご飯にカニ鍋で体の芯から温まりましょう。
- 白菜の芯を落とし食べやすい大きさで切る
- 春菊や長ネギ、豆腐などを食べやすい大きさで切る
- 鍋に用意した食材とカニを入れる
- 蓋をして強火で加熱
- 一煮立ちしたら弱火にする
- 野菜がしんなりするまで煮たら出来上がり
出来上がったら、ポン酢などにつけていただきましょう。
カニの旨味が染み込んだカニ鍋を余すことなく味わえます。
カニ雑炊
鍋の終わりはカニ雑炊で締めましょう。
- 鍋をもう一度一煮立ちさせたらご飯やカニ身、蟹味噌をいれる
- 沸騰したら溶き卵を入れ、火を消して蒸らす
- 卵が半熟になったら出来上がり
お茶碗に移して、ネギや刻み海苔と合わせていただきましょう。
ご飯に鍋の出汁とカニの旨味が合わさって絶品です。
甲羅焼き
カニの味噌で作る甲羅焼きは、ご飯やお酒のお供として最適です。
- カニの身と蟹味噌を甲羅に入れる
- 強火で5分程度焼く
- 蟹味噌の表面や甲羅に軽く焦げ目がついたら出来上がり
松葉ガニから取れる濃厚な蟹味噌は、甲羅焼きにすることで芳醇な香りを醸し出します。
お酒を飲む方は、お酒のおつまみとしてぜひ堪能してください。
極上の松葉ガニを堪能するならカニ通販がおすすめ
身が引き締まっていて味も濃厚な松葉ガニを堪能するには、わざわざ現地まで赴く必要はありません。
カニ通販なら日本全国どこにいても、新鮮な松葉ガニをお取り寄せできます。
スーパーと違って商品棚に陳列される工程がなく、直接産地から自宅に送られるため、とれたてで新鮮な松葉ガニを味わえるでしょう。
また、カニ通販サイトによっては訳あり品やクーポン、キャンペーンなどを駆使することによってさらに安く購入できます。
新鮮で美味しい松葉ガニを安くお家で味わいたいなら、ぜひカニ通販を利用してみてくださいね。
松葉ガニの特徴や旬についてのまとめ
松葉ガニは、山陰地方で獲れるオスのズワイガニの名称です。
ズワイガニは松葉ガニに限らず、各地でブランド化されており、味や特徴はさまざまです。
そんな松葉ガニは漁が解禁される11月上旬から3月に旬を迎え、この時期が一番美味しくいただけるでしょう。
しかし、高級ガニとあって一般的なズワイガニよりも高価となっています。
それでも購入してみる価値があるほど、松葉ガニも味は絶品です。
ただし、値段が高くてどうしても手が出せないという方には、メスの親ガニがおすすめです。
親ガニは、松葉ガニよりも身入りは劣りますがオスにはない内子と外子を身につけています。
内子と外子は癖のある味わいのため、お酒やごはんのお供として絶品でしょう。
また、松葉ガニや親ガニが気になる方はカニ通販を利用すれば、全国どこにいても新鮮なカニが味わえます。
ぜひ一度、カニ通販サイトで価格などを確認してみてはいかがでしょうか。