海岸でよく見かけるイワガニは、岩場や岩礁を中心に見られるカニの一種です。
その小柄な見た目から、飼育用のカニとしても多くの人々に親しまれて人気です。
本記事では、そんなイワガニの特徴について詳しく紹介していきます。
また、イワガニはほかのカニ同様に調理して食べることができるのかについても紹介していきます。
イワガニの特徴
イワガニは、イワガニ科に分類されるカニの一種です。
甲幅は3.5cmほどの小柄で、オスの方がメスよりも大きく成長します。
黒緑色の甲羅に覆われた体には各所に斑点があり、ハサミは紫色をしているのが特徴です。
外見はイソガニに似ていますが、見た目や陸上を走り回るという特性から見分けができるでしょう。
また、食性は雑食性で、海岸にいるフナムシや小魚、海藻などをエサとしています。
イワガニの生態
イワガニは、敵が近づくと素早く岩の隙間やタイドプールに逃げ込むといった習性を持っています。
極端に水を嫌がっているわけではありませんが、水中にはあまり入りません。
しかし、敵に追い詰められると海にダイブすることもあります。
また、人が岩場に立つとイワガニは岩の隙間から注意深く様子を伺い、安全を確認できると次々に姿を現します。
イワガニの分布
イワガニは、朝鮮半島やハワイ諸島、オレゴン州以南の北アメリカ太平洋岸に分布しています。
日本では、北海道以南の各地に分布しており、岩礁海岸でその姿を見ることができます。
イワガニは食べられる?
イワガニの身は比較的小さく、食べ応えが少ないため、食用としてはあまり適していません。
しかし、食用として全く利用できないわけではなく、味噌汁などの汁物にイワガニを入れて食べることがあります。
イワガニを出汁として活用することで、磯の風味を楽しめるでしょう。
イワガニを捕まえるコツ
イワガニを入手するには、実際に海岸で捕獲する方法が一番手軽です。
続いては、イワガニを捕まえるコツについて確認していきましょう。
ゴロタ場を選ぶ
イワガニを捕まえる際は、ゴロタ場と呼ばれる海岸や河口にある大きな石が敷き詰められた場所を選ぶようにしましょう。
テトラポットなどで捕獲しようとすると手が届かなくなり、すぐに逃げられてしまいます。
ゴロタ場なら、岩をどけて出てきたイワガニをそのまま捕まえられるので、捕獲難易度は低くなります。
夜に捕まえる
イワガニは、夜よりも昼間の方が活発に動き回る傾向にあるため、夜に捕獲することがおすすめです。
夜間になるとイワガニは警戒心が少なくなり、動きが鈍くなります。
しかし、夜間の捕獲には注意が必要です。
イワガニの生息地は足場が悪く、滑りやすい岩や石が多いので、怪我をしないように注意しなければいけません。
必ず懐中電灯やヘッドランプなどの照明器具を使用し、周囲の状況をよく確認しながら行動することが大切です。
エサでおびき寄せる
棒と糸で簡易的な釣り竿を作って、岩陰に隠れているイワガニをエサでおびき寄せます。
糸の先にさきいかなどのエサをつけて、岩から出てきたところを捕まえましょう。
手掴みでも捕獲はできますが、ハサミに挟まれて怪我をしないために軍手などを用意しておくことがおすすめです。
イワガニとイソガニの違いは?
イワガニとよく似たカニに、イソガニという種類がいます。
イソガニは、イワガニと同じような場所に生息しているだけでなく、体のサイズもほぼ同じです。
そんなイワガニとイソガニを見分けるためのポイントはこちらです。
見た目 | 特性 | |
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イワガニ |
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イソガニ |
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しかし、一目見ただけではなかなか、どちらのカニであるかの判断をすることは難しいでしょう。
イワガニ以外でおすすめの食用カニ
イワガニは食用としての利用は少ないカニですが、日本では食用として愛されるカニがたくさん存在しています。
続いては、イワガニ以外でおすすめの食用カニの特徴について紹介していきます。
蟹味噌が絶品な毛ガニ
毛ガニはカニの中でも大型の食用カニで、甲羅に毛が生えているのが特徴です。
北海道を中心に広く分布し、一年を通して流通しています。
しかし、メスは資源保護の観点から漁獲を禁止されているため、メスにつける内子を味わうことはできません。
価格相場は1kgあたり約1万円ですが、サイズや販売形態によって価格相場は変動します。
毛ガニは身はもちろんですが、濃厚な蟹味噌が特に人気です。
蟹味噌をふんだんに味わえる甲羅焼きは、特に人気料理なので、毛ガニを入手したら、ぜひご飯やお酒と一緒に楽しんでみてください。
関連記事:高級品の毛ガニは訳あり品を駆使して安く購入しよう!
繊細な身が美味しいズワイガニ
ズワイガニは大型の食用カニで、細くて長い脚が特徴的ですが、オスとメスではサイズが異なります。
また、各地によって呼称が異なり、価格や食味も異なるのが特徴です。
旬は一般的に冬の11月〜3月ですが、北海道やオホーツク海では春の4月〜5月にも旬を迎えます。
価格相場は1kgあたり2,500円〜4,000円程度で、比較的手に入りやすいカニといえるでしょう。
味に関しては、繊細な身で甘味が強いため、刺身やカニ鍋などで楽しむことがおすすめです。
サイズも大きく食べ応えがあるため、家族で贅沢なカニ料理を楽しめます。
関連記事:ズワイガニの価格相場は?少しでも安く手に入れる方法も紹介!
豪快な身が楽しめるタラバガニ
タラバガニは日本海やオホーツク海に生息する大型の食用ガニで、甲長は大きいもので約25センチにまで成長します。
また、タラバガニはカニではなくヤドカリの仲間のため、蟹味噌はほとんど入っておらず、身のみを楽しむことが特徴です。
タラバガニは1年に2度の旬があり、4~6月と11月~2月に美味しいタラバガニが楽しめます。
価格相場は1kgあたり5,000円〜8,000円程度ですが、購入形態によって変動があります。
焼きガニやカニ鍋、バター焼きなどさまざま々な料理で、ボリューム満点な身を堪能してみてはいかがでしょうか。
関連記事:タラバガニのおすすめの食べ方は?旬や価格も併せて紹介!
ぷりぷりの身が絶品な花咲ガニ
花咲ガニは、特徴的なハート型の甲羅と長くて太い脚を持つ大型の甲殻類です。
花咲ガニという名前は諸説ありますが、茹でると赤くなって花が咲いたように見えることから付けられたという説があります。
また、コンブの生えている海域に生息していることから、コンブガニと呼ばれることもあります。
花咲ガニは流通量が少なく希少であるため、幻のカニとしても有名です。
旬は4月から9月で、特に夏の7月から9月に最も多く出回ります。
価格相場は1kgあたり約6,000円〜8,000円で、個体数によって変動します。
鉄砲汁と呼ばれる郷土料理が花咲ガニの楽しみ方の一つであり、カニの脚を鍋で煮込んだ味噌汁です。
花咲ガニを手に入れたら、ぜひ鉄砲汁を試してみてください。
関連記事:花咲ガニはどんな味?幻のカニの値段相場や旬についても紹介!
安価で美味しい紅ズワイガニ
紅ズワイガニは体型や大きさはズワイガニとほぼ同じですが、ズワイガニよりも鮮やかな紅色をしているのが特徴です。
水深500〜2,500mの深海に生息しており、味はズワイガニよりも甘味が強いといわれており、ズワイガニ同様濃厚な蟹味噌が詰まっています。
主に鳥取県や島根県、兵庫県で水揚げされており、兵庫県では「香住ガニ」としてブランド名が付けられています。
価格相場は比較的安価で、1kg約2,000円〜4,000円程度です。
また、漁期は9月〜6月までの長期間で、特に9月〜12月が美味しい時期とされています。
しかし、紅ズワイガニのメスは漁獲が禁止されているため、市場には出回りません。
関連記事:紅ズワイガニが安いのは美味しくないから?安さの理由を解説!
美味しいカニの購入ならカニ通販がおすすめ
カニの購入で失敗しないためには、どこで購入するかがとても大切です。
カニはスーパーや市場などの選択肢がありますが、その中でもおすすめなのがカニ通販です。
カニ通販でカニを購入するメリットは以下のとおりです。
- 種類が豊富で選択肢が多い
- 鮮度が良くて品質が高い
- 手軽に購入できる
- 安価で購入できる
それぞれのメリットについて確認していきましょう。
種類が豊富で選択肢が多い
カニ通販なら、特定の地域でしか水揚げがされないような希少なカニも購入できます。
そのため、内陸地域に住んでいて、なかなか店頭にカニが並ばないという方にとっては、さまざまな種類から購入できるのは大きな魅力でしょう。
また、カニ通販なら季節に影響されずに一年中利用できるのもメリットです。
スーパーなどでは手に入れられないカニを購入したいときは、選択肢の幅が広がるカニ通販をぜひ利用してみてください。
鮮度が良くて品質が高い
通常、スーパーや市場ではカニの流通に時間がかかるため、鮮度が落ちてしまうことがありますが、カニ通販では産地からの直送によって新鮮な状態で届けられます。
また、カニ通販業者によっては品質に厳しい基準を設けており、厳選された高品質なカニのみを提供しています。
そのため、鮮度が良くて品質の高いカニを購入したい場合はカニ通販の利用がおすすめです。
手軽に購入できる
カニ通販であれば、24時間いつでも購入できる魅力があります。
わざわざスーパーや市場に足を運ぶ必要がないため、時間的なコストを抑えられるでしょう。
安価で購入できる
カニ通販では、店頭に並ぶためのコストが削減されるため、スーパーや市場で購入するよりもより安価にカニを手に入れられます。
さらに、セールやキャンペーン、クーポンなどの特典を活用することで、さらにお得にカニを購入可能です。
関連記事:カニ通販で人気のおすすめ10サイトをランキング形式で徹底比較
イワガニについてのまとめ
今回は、日本の海岸でよく見かけるイワガニについて紹介してきました。
イワガニは甲幅が3.5cmほどの小柄なカニで、北海道以南の各地に生息しています。
食用として活用されることはほとんどありませんが、味噌汁の具材として食べられるケースもあります。
海岸の岩陰を覗いてみれば、その生態を観察できるかもしれないので、海水浴などに出かけた際は、イワガニがいそうな岩場を探してみてはいかがでしょうか。