安くて絶品!ヒラツメガニの特徴や美味しい食べ方を紹介!

ヒラツメガニは、マイナーな存在ながらもその美味しさが魅力の食用カニです。

主に東日本で消費されており、価格もお手頃なため、比較的手が出しやすいカニといえます。

本記事では、そんなヒラツメガニの特徴や美味しく食べる方法についてご紹介します。

カニ味噌の濃厚な味わいや、簡単に楽しめる料理など、ヒラツメガニの魅力を確認していきましょう。

ヒラツメガニとは

ヒラツメガニは、ワタリガニ科に分類される食用のカニです。

北海道以南の海から渤海、東シナ海に生息しています。

ワタリガニの仲間であるため、一番後ろの脚はオール状になっており、海中を遊泳して移動できます。

甲幅は10センチ程度の中型です。

また、カニ釣りでも定番のカニで、投げカニ網などの仕掛けを用意すると一般の方でも入手できます。

ヒラツメガニの旬

ヒラツメガニは、メスが卵を抱える10月〜11月、2月〜4月が特に美味しくいただけます。

カニの卵は内子と呼ばれ、とても濃厚でクセになる味わいです。

しかし、ヒラツメガニの身は1年を通して美味しいため、特別旬にこだわる必要はないでしょう。

ヒラツメガニの価格相場

ヒラツメガニは、スーパーなどで並ぶことは少なく、基本的にネット通販で購入する必要があります。

ネット通販での価格相場は、1kg約3,000円程度です。

これは、ほかのカニと比較しても安価なので、手頃に購入できます。

そのため、カニを安く購入したい方に、ヒラツメガニはおすすめです。

ヒラツメガニの魅力は?

ヒラツメガニの魅力は、身よりも蟹味噌にあります。

身は、ズワイガニやタラバガニのように殻の細部まで詰まっているわけではないため、物足りなさを感じてしまうかもしれません。

しかし、甲羅の中には蟹味噌がたくさん詰まっています。

ヒラツメガニの蟹味噌は、とても濃厚でコクのある味わいです。

それでいてクセが少なく、食べやすいのも特徴。

お酒やご飯にも合うので、ヒラツメガニを手に入れたら、ぜひ蟹味噌を堪能してみてください。

ヒラツメガニは内子も魅力!

ヒラツメガニの魅力は蟹味噌だけでなく、メスがつける内子にもあります。

内子は、風味や食感のクセが強く、好き嫌いが分かれる食材ではありますが、しっとりとした味わいでハマる人にはハマる珍味です。

そのため、珍味好きの方は、内子を食べるためにメスのヒラツメガニを購入してみるのもよいでしょう。

ヒラツメガニにはさまざまな呼び名がある

ヒラツメガニは、後ろ脚が平たいことからその名がつけられました。

しかし、各地で異なる呼び名をされているのも特徴です。

以下の表は、地方ごとのヒラツメガニの呼び方です。

地方 呼び名
北海道稚内市

青森県八戸市

ヘラガニ
青森県おいらせ町

茨城県ひたちなか市

ヒラガニ
千葉県九十九里町 キンチャクガニ
茨城県鹿島灘から外房 丸ガニ
内房 エッチガニ
山形県庄内地方 シロガニ

このように、ヒラツメガニには地方によってさまざまな呼び名がつけられています。

ズワ子
あなたの地域ではなんて呼ばれてますか?

ヒラツメガニのオスとメスの見分け方

ヒラツメガニは、オスとメスで食味が異なります。

メスが卵を抱えていればその違いは一目瞭然ですが、そうでなければ見た目で判断する必要があります。

ヒラツメガニのオスとメスの違いは、以下の表のとおりです。

オス メス
大きい 小さい
ふんどし 三角形 丸い
茹でると 白い 赤くなる

体の大きさやふんどしの形は特にわかりやすいので、オスメスの判別するときはそれらの部分に注目して見るようにしましょう。

ヒラツメガニの捌き方

ヒラツメガニを美味しく食べるためには、適切な下処理が大切です。

続いては、ヒラツメガニの捌き方について確認していきましょう。

1.汚れを落とす

ヒラツメガニは砂地に生息しているため、体に多くの砂が付着しています。

この状態では、食べるときに砂の食感や独特の匂いが残ってしまうので、事前に汚れを落とすようにしましょう。

砂が溜まりやすい脚の隙間も、歯ブラシでゴシゴシと洗います。

また、砂だけでなく体に付着した菌を落とすためにも、綺麗に洗うことは大切です。

2.ふんどしを外す

ふんどしとはカニの腹部についている部分で、オスなら三角形、メスなら丸い形をしています。

ふんどしに手をかけ、力を入れて外しましょう。

3.体を二つに切る

ふんどしを外したら、甲羅ごと体を真っ二つに切ります。

ヒラツメガニは、ほかのカニと比較しても甲羅が柔らかいので、包丁を使えば簡単に切れるでしょう。

サイズが大きい場合は、さらに半分にし、四等分にしたら完成です。

お皿に盛り付けていただきましょう。

ヒラツメガニの代表的な食べ方

ヒラツメガニは、濃厚な蟹味噌や出汁によって、さまざまな料理と相性抜群です。

続いては、ヒラツメガニを使った代表的な料理について見ていきましょう。

味噌汁

ヒラツメガニからは、濃厚な出汁が取れるので味噌汁との相性が抜群です。

ヒラツメガニから取れる蟹味噌を加えることで、さらにまろやかな味わいとなります。

また、ヒラツメガニの蟹味噌は臭みが少ないため、味噌汁に加えてもクセが強くなることはないでしょう。

ヒラツメガニを使用するときは、ぜひ濃厚な味わいを楽しめる味噌汁に挑戦してみてください。

カニ飯

ヒラツメガニのカニ飯は、カニの風味が豊かなご飯料理です。

ヒラツメガニの身やカニ味噌を混ぜ込んで、ご飯と一緒に炊き上げます。

カニの旨みがご飯に染み込み、濃厚で美味しい味わいが楽しめます。

カニのシーズンにぴったりの贅沢な一品でしょう。

ぜひ、ヒラツメガニのカニ飯を試してみてください。

唐揚げ

ヒラツメガニの唐揚げは、カリッと揚がったサクサクの衣とヒラツメガニの旨みが絶妙にマッチした絶品料理です。

塩やレモンを添えると、さらに美味しさが引き立ち、お酒にも合う味わいとなるでしょう。

塩茹で

ヒラツメガニの塩茹では、ヒラツメガニの旨みを引き出すシンプルな調理方法です。

塩茹でにすることで、カニ本来の味を存分に楽しめます。

しかし、塩加減には注意が必要です。

濃厚な蟹味噌と身を絡めて、味わってみてください。

トマトクリームカニパスタ

ヒラツメガニのトマトクリームパスタは、濃厚な蟹味噌とトマトクリームソースがマッチした絶品料理です。

調理方法もシンプルで、簡単にお洒落な味わいを楽しめます。

ヒラツメガニの美味しさを存分に堪能できる一品なので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

ヒラツメガニで注意すべき食中毒

ヒラツメガニに限らず、カニを食べると食中毒になる危険性があります。

特に、自分で捕獲したカニなどはしっかりとした処理をしなければ危険です。

続いては、ヒラツメガニで注意すべき2つの食中毒について確認していきましょう。

腸炎ビブリオ食中毒

腸炎ビブリオ食中毒の潜伏期間は、12時間程度です。

主な症状は、強烈な腹痛や水様性の下痢で、まれに血便を起こすことも。

下痢は1日のうちに高頻度で起きますが、翌日には回復に向かうケースが多いでしょう。

ほかにも、37℃〜38℃の発熱や、嘔吐や吐き気の症状があります。

高齢者に関しては、腸炎ビブリオ食中毒が原因で死に至ったケースもあるので、特に注意が必要です。

しかし、一般的には抗菌薬治療などを行わなくても、数日で回復するといわれています。

ナグビブリオ食中毒

ナグビブリオ食中毒の潜伏期間は、数時間〜72時間です。

腹部の不快感から始まり、腹痛や嘔吐、下痢など複数の症状を引き起こします。

下痢は水様性のものから、軟便程度のものまであり、酷いと血便を起こすこともあるのが特徴です。

また、38℃程度の発熱も症状の一つです。

ナグビブリオ食中毒は、一般的に1週間程度で回復に向かいます。

しかし、基礎疾患を持つ方や39℃以上の発熱が見られる方は抗菌薬を投与する必要があるため、速やかに医師に相談するようにしましょう。

ヒラツメガニを購入するならカニ通販で

ヒラツメガニは、マイナーなカニであるため、スーパーや市場などで見かけることはあまりありません。

そのため、ヒラツメガニを購入するならカニ通販を利用するのが一般的です。

カニ通販なら、ヒラツメガニのようにマイナーなカニを取り扱っているサイトも少なくありません。

ヒラツメガニに限らず、地域によって手に入りづらいカニや特定のシーズンにしか手に入らないカニを購入したい方は、ぜひカニ通販サイトを覗いてみましよう。

関連記事:カニ通販で人気のおすすめ10サイトをランキング形式で徹底比較

ヒラツメガニの釣り方

ヒラツメガニは、通販などで購入するだけでなく、自ら海で釣ることもできます。

釣り方としては、投げカニ網が一般的です。

投げカニ網は、カニ網がついた仕掛けを使用して、カニを捕獲する釣り方です。

中にエサを入れる袋がついており、エサに釣られたヒラツメガニを周りの網で絡めて捕獲します。

カニ網は市販でも売られているので、カニ釣りをする際は、ぜひ利用してみましょう。

関連記事:【カニの釣り方】よく釣れるカニやおすすめのポイントを紹介!

投げカニ網は地域のルールを守って行おう

カニ網を使ったカニの捕獲は、地域によってルールが異なります。

そのため、カニ網を使用する際は、地域のルールを事前に確認なければいけません。

カニ釣りを楽しむためにも、地域のルールとマナーをしっかり守って、責任ある行動を心掛けましょう。

ヒラツメガニの特徴や食べ方についてのまとめ

今回は、比較的マイナー食用カニであるヒラツメガニの特徴や食べ方について紹介しました。

ヒラツメガニは、ズワイガニやタラバガニと比較しても身は多くありません。

しかし、蟹味噌はとても濃厚で高い人気を誇ります。

また、価格もほかのカニと比較しても安価なので、手軽に購入できるカニといえるでしょう。

ヒラツメガニの濃厚な蟹味噌を利用した味噌汁やトマトクリームパスタは特に絶品なので、ヒラツメガニを入手したらぜひ一度賞味してみてはいかがでしょうか。