冬の高級食材としても知られる毛ガニですが、姿形がそっくりな偽物がいることをご存知ですか?
その偽者はクリガニといって、見た目だけでなく、特徴も毛ガニととても酷似しています。
今回は、そんなクリガニと毛ガニの違いを徹底比較しながら、クリガニの魅力をお伝えしていきます。
毛ガニを食べたいけれど、値段が高くて手が出せないという方には、本記事の内容が参考になるでしょう。
偽物と比較するために知っておくべき毛ガニの特徴
毛ガニの偽物といわれる毛ガニと比較するためにも、まずは毛ガニの特徴を押さえておきましょう。
毛ガニは、その名の通り殻に毛ガニ覆われているカニで、甘くて濃厚な蟹味噌が人気です。
見た目は甲長120mmほどで、そこまで大柄ではありません。
体は丸々としていて、脚が太く身がたくさん詰まっています。
また、メスは3年に1度しか脱皮せず、成長が遅いため、資源保護の観点により漁獲が禁止されているのも大きな特徴です。
毛ガニの産地は?
毛ガニは、北太平洋沿岸に広く分布しており、主に北海道と岩手県で水揚げされます。
その中でも、北海道が日本一の漁獲量をほこるため、毛ガニといえば北海道とイメージされる方も多いでしょう。
毛ガニの旬は?
毛ガニの旬は、12月〜2月の冬の時期といわれることが多いですが、一年を通して美味しく食べられるのも毛ガニの特徴です。
というのも、毛ガニは各地で水揚げ時期が異なるため、いつの時期でも獲れたてで新鮮な毛ガニを味わえます。
また、海外産の毛ガニも1年中購入できるため、食べたい時期に美味しい毛ガニを味わえるでしょう。
毛ガニの価格相場は?
毛ガニは1kgで約1万円の相場帯です。
これは、ほかのカニと比べても高額なため、毛ガニはカニの中でも高級な種類といえるでしょう。
また、300gなどサイズが小さくなると、その分値段も安くなりますが、身入りが悪く満足できない場合があります。
そのため、毛ガニを購入する際は、少し奮発して500g以上から購入するのがおすすめです。
毛ガニの偽物の正体!クリガニの特徴
毛ガニの偽物といわれるクリガニは、毛ガニと姿がとても似ているのが特徴です。
サイズは150〜300gの小型で、毛ガニのように短い毛を蓄えています。
一見すると可食できる部分は少ないように見えますが、脚や肩に身が詰まっており、印象よりも多くの身を楽しめるでしょう。
青森県では、花見に用いるカニとして有名で、ハナミガニやサクラガニと呼ばれて親しまれています。
茹でたり、蒸したりして食べられることが一般的です。
クリガニの産地は?
クリガニの産地は、主に北海道根室沿岸からオホーツクに面した沿岸です。
北海道だけでなく、青森でも水揚げされています。
クリガニの旬は?
クリガニは、4月〜6月の春から初夏にかけて旬を迎えます。
夏になると、脱皮によって身が少ない個体が多くなるため、食べるなら夏までに食べるようにしましょう。
また、春にはメスがたくさんの内子を蓄えるため、その点でも夏前の春がクリガニを食べるのに一番おすすめです。
クリガニの価格相場は?
クリガニの価格相場は、1kgで約3,000円〜5,000円です。
一般的にカニは、オスの方が身詰まりが良いため、値段が高くなる傾向にあります。
しかし、クリガニの場合は、漁獲制限があって希少なメスの方が高価です。
また、メスはオスにない内子をつけるのも、価値が高くなる要因です。
クリガニのメスから取れる内子とは?
内子とは、カニの卵巣や卵のことを指します。
この卵の部分はメスのカニにしか存在せず、見た目は紫色をしていますが、茹でると鮮やかなオレンジ色に変わるのが特徴です。
食感はしっとりとしており、濃厚でコクのある味わいを感じられます。
しかし、内子にはクセがあるため、苦手な人も珍しくないでしょう。
そのため、内子は珍味としても知られ、好みが分かれる食材です。
毛ガニに似たカニはクリガニだけじゃない?
毛ガニに似たカニは、クリガニだけでなくトゲクリガニというカニも存在します。
トゲクリガニは、クリガニと甲羅の色が少し違うだけで、見た目や味はほとんど変わらないのが特徴です。
茹でてしまったら、甲羅の色での判断も難しいでしょう。
見分けるとしたら、目と目の間にある4つのトゲの大きさです。
真ん中にある2つのトゲが小さければトゲクリガニで、すべて同じような大きさであればクリガニと判断できます。
また、産地によっても若干異なるため、福島や青森が産地ならトゲクリガニ、北海道のものはクリガニと判別することもあります。
毛ガニとクリガニの違いは?味・産地・旬・価格相場を比較
毛ガニとクリガニは見た目や特徴が酷似しているカニですが、味や旬など微妙に異なる点があります。
続いては、毛ガニとクリガニの違いを比較していきましょう。
毛ガニとクリガニの味の違い
毛ガニは、繊細で柔らかい身が特徴で、甘味が強いことでも有名です。
クリガニも毛ガニ同様、甘味が強く繊細な身が特徴です。
しかし、小さいクリガニは身が少ないため、クリガニを購入する際は大きなサイズを選ぶようにしましょう。
また、身だけでなく蟹味噌も毛ガニとクリガニ両方が、濃厚でクリーミーな味わいなため、さまざまな料理のアレンジに用いられています。
毛ガニとクリガニの産地の違い
毛ガニとクリガニの産地に大きな違いはありません。
どちらも主に北海道で水揚げされることが多いため、国産なら北海道産がメインになるでしょう。
毛ガニとクリガニの旬の違い
毛ガニの旬は12月〜2月の冬の時期といわれますが、実際は異なる時期に各地で水揚げされるため、一年を通して楽しめます。
対して、クリガニは夏場に脱皮をしてしまうため、旬の時期は4月〜6月の春から初夏にかけてです。
そのため、4月〜6月はお手頃なクリガニを、それ以降は季節の縛りがない毛ガニを選ぶのがよいでしょう。
毛ガニとクリガニの価格相場の違い
毛ガニの価格相場は、1kgで約1万円なのに対して、クリガニの価格相場は、1kgで約3,000円〜5,000円です。
2〜3分の1程度クリガニの方が安いですが、先程もお伝えした通り、味に大きな違いはありません。
そのため、少しでも安く購入したい方は、クリガニを選んでみるのもよいでしょう。
特に、毛ガニは資源保護の観点からメスの漁獲が禁止されていますが、クリガニはメスでも漁獲できるため、内子を味わいたい方は、クリガニの方がおすすめです。
しかし、クリガニは旬が決まっているので、食べる時期によっては、美味しいクリガニが手に入らないかもしれない点に注意しなければいけません。
なぜクリガニは安い?
ここまでで、クリガニは毛ガニと遜色ないカニだとわかりました。
しかし、クリガニの価格は毛ガニと比べても半分以下とかなり安価です。
クリガニが安く取引される理由は、主に以下の3つです。
- サイズが小さい
- 鮮度の劣化が早い
- 知名度が低い
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
サイズが小さい
クリガニは元々サイズの小さなカニのため、食べられる身が少ないのが特徴です。
特に旬以外の時期となると、成長途中のクリガニも含まれるため、満足いく身を楽しめないかもしれません。
そのため、市場価値があまり高くないのです。
しかし、旬のクリガニなら大ぶりで身もたくさん入った個体が水揚げされるので、クリガニを購入するなら、春から初夏にかけての旬を狙うようにしましょう。
鮮度の劣化が早い
カニは鮮度の劣化が早いため、産地が限られているクリガニはほとんど現地で消費されていました。
そのため、安価で取引されていたのですが、最近では流通技術が発達して、日本全国に流通できるようになっています。
流通量が多くなると、需要が増加して今後価格が高騰する可能性は十分考えられるでしょう。
知名度が低い
クリガニは、サイズが小さく市場価値が低いだけでなく、地元でほとんど消費されていたため、全国的に知名度がそこまで高くありません。
そのため、需要と供給のバランスが崩れておらず、価格が高騰していないという背景があります。
しかさ、先ほどの項目でも触れた通り、全国的に需要が高まると、これまで以上に価格が高騰する可能性は否定できません。
美味しいカニを手に入れるならカニ通販がおすすめ
毛ガニやクリガニに限らず、美味しいカニを購入するならカニ通販が最適です。
カニ通販なら、毛ガニやタラバガニ、ズワイガニといった有名なカニはもちろん、一部地域でしか水揚げされない希少なカニも取り扱っています。
そのため、地方にいながらでも、その地域はで食べられないカニを高鮮度の状態で楽しめるでしょう。
また、カニ通販なら口コミや評判を確認できるのも嬉しいポイントです。
カニは高級な食材であるため、失敗したくない方や、珍しいカニを食べてみたい方は、ぜひカニ通販を利用してみてはいかがでしょうか。
【毛ガニの偽物】クリガニとの比較まとめ
今回は、毛ガニの偽物といわれるクリガニと毛ガニの特徴や価格を比較してきました。
クリガニは、毛ガニと比べても味には大きな差がないため、毛ガニの代替品として活用されます。
しかも、価格は毛ガニと比べても半額以下なので、お手頃な価格で楽しめるでしょう。
ただし、クリガニは旬の時期でなければサイズが小さく、身に満足できない可能性があるため、春から初夏にかけての旬を狙って購入するようにしましょう。
また、美味しいカニを購入するならカニ通販がおすすめです。
以下の記事で、おすすめのカニ通販サイトを10個厳選して紹介しているので、気になる方はぜひこちらも参考にしてみてください。