カニといえば、カニの王様と呼ばれるタラバガニや蟹味噌が絶品の毛ガニ、肉質で旨味の強いズワイガニなどを想像されるでしょう。
しかし、これらのカニは決して安くなく、手軽に手が出せないのも事実です。
そこで今回紹介するのが、タラバガニと同じヤドカリ科のカニである「イバラガニ」です。
イバラガニはタラバガニと比べてリーズナブルな価格でありながら、味はタラバガニに引けを取らないといわれています。
そんなイバラガニにはどのような特徴があるのでしょうか。
また、具体的にはどのような味がするのかについても見ていきましょう。
イバラガニとは
イバラガニはあまり効き馴染みのないカニですが、タラバガニと身体的な特徴が似ていることでも有名です。
それもそのはずで、イバラガニはタラバガニと同じタラバガニ科に属する大型のカニです。
見た目は、タラバガニよりも棘が多くあり、ゴツゴツしているのが特徴で、イバラという植物に似ていることからその名がつけられたといわれています。
イバラガニは深海に生息しているため、漁獲量が少なく、市場に出回ることもあまりありません。
国内で漁獲されるカニの中でも、イバラガニは0.3%しか水揚げされないといわれています。
しかし、最近ではタラバガニやズワイガニの価格高騰もあって、その代用としてのイバラガニが注目されています。
また、そんなイバラガニの中でもイバラガニモドキという近種が存在しており、市場に出回っているイバラガニのほとんどがイバラガニモドキです。
名前からして、イバラガニモドキはイバラガニの偽物のように感じるかもしれませんが、見た目の違いは棘の鋭さ程度で、大きな違いはありません。
味に関しても、イバラガニよりもイバラガニモドキの方が美味しいとされています。
イバラガニの産地
イバラガニはオホーツク海や房総半島沖、相模湾を始め、駿河湾、遠州灘、紀伊水道、土佐湾、東シナ海など広く分布しています。
ただし、イバラガニを狙って漁するのは北海道の網走のみで、ほかの漁港では狙って漁獲はされていません。
また、海外産では中国やロシアからも輸入されており、生息深度も500m前後と深海に達する深い位置に生息しているのも特徴です。
イバラガニの旬
イバラガニは6月〜8月にかけての夏場に水揚げされることから、夏が旬とされています。
同じ仲間のタラバガニは4月〜6月、11月〜2月の年2回旬がありますが、どちらもイバラガニの旬とは被っていません。
そのため、タラバガニが旬ではない時期にイバラガニを楽しむこともできます。
ただし、漁獲地によっては旬がずれ込むので、その点に関しては注意が必要です。
イバラガニの価格
イバラガニは、ほかのカニと比べても安価だといわれています。
実際、イバラガニは1.5kgで約6,000円〜7,000円程度の価格帯です。
タラバガニやほかのカニであれば、1.5kgで1万円を超えるのも珍しくありません。
しかし、安いからといってイバラガニが美味しくないわけではありません。
これだけの安価を実現できる理由は、知名度の低さと鋭い棘による下ごしらえの大変さが原因といわれています。
身体的特徴や知名度の問題のため、味に関してはなにも問題なく、タラバガニにも遜色ないといわれています。
このように、イバラガニは美味しいのにも関わらず、ほかのカニと比べてもかなり安く購入ができます。
そのため、普段はカニに手が出せない方にも気軽に購入できるでしょう。
イバラガニの味は美味しい?
イバラガニは、ほかのカニと比べて安価ですが、決して味が悪いわけではありません。
イバラガニは、クセがなく味が濃いとされ、身はふっくらとしてボリュームもあります。
甘みに関しては、イバラガニと比べられるタラバガニよりも強いといわれており、味の品質に関してなにも問題はないでしょう。
しかし、タラバガニと同様で蟹味噌はほとんどなく、毛ガニやズワイガニと比べると香りや味の質が落ちます。
そのため、イバラガニは蟹味噌目当てでは向かないカニだといえます。
蟹味噌は食べられませんが、カニの卵巣である内子は、ほかのカニと比べても芳醇な香りと濃厚な味で人気です。
カニの受精卵である外子に関しても、プチプチとした食感で愛されています。
そのため、イバラガニのメスを手に入れたら、ぜひ内子と外子も味わってみるとよいでしょう。
イバラガニが味わえる美味しい食べ方
イバラガニの蟹味噌に関しては量も少なく、食べるのには適していません。
しかし、それ以外であればどのような食べ方をしてもイバラガニは絶品です。
そのため、さまざまなバリエーションでイバラガニを味わえるでしょう。
続いては、イバラガニが堪能できる美味しい食べ方についてみていきます。
イバラガニのおすすめの食べ方は以下のとおりです。
- 焼いて食べる
- 蒸して食べる
- 刺身で食べる
- 鍋で食べる
- 味噌汁で食べる
- 内子や外子を塩漬けや醤油漬けで食べる
それぞれの作り方から特徴まで、詳しく見ていきましょう。
焼いて食べる
イバラガニを焼いて食べることで、本来の甘さにプラスして香ばしさを感じられるでしょう。
とてもシンプルながら、イバラガニを存分に味わえる食べ方となっています。
作り方は以下のとおりです。
- 足についている殻の片側を切り落とす
- グリルにアルミを敷いて焼く
- 焼けるまで10分〜15分程度待つ
- 焼けたら醤油やレモン汁で食べる
調理する際は、イバラガニ特有の鋭い棘に注意して行います。
ゴム手袋をつけるなどして対策しましょう。
蒸して食べる
イバラガニは蒸して食べることで、甘みがより一層増して、美味しくいただけます。
カニを蒸して食べるのは、あまり一般的ではありませんが、手軽に調理できるためおすすめの食べ方です。
作り方は以下のとおりです。
- ハサミで切って小分けにする
- 蒸し器で20分程度蒸す
イバラガニが赤く紅潮していれば食べごろです。
このように蒸し器があれば、蒸して食べることは簡単なので、ぜひ一度挑戦してみるとよいでしょう。
刺身で食べる
イバラガニは、ほかのカニと同様に刺身で食べることも可能です。
刺身では定番の醤油やわさびでいただきましょう。
作り方は以下のとおりです。
- 殻を剥いで中身を取り出す
- 氷水で身をしゃぶしゃぶする
氷水につけることで身の繊維が解けて、ぷりぷりな刺身を堪能できるでしょう。
鍋で食べる
イバラガニの旨味をたっぷり味わいたいなら、鍋で食べるのがおすすめです。
作り方は以下のとおりです。
- 野菜や豆腐をお好みで切りカニと一緒に土鍋に入れる
- 調味料を入れ蓋をし強火で加熱
- 湯気が出てきたら蓋を取る
- 弱火で野菜がしんなりするまで煮たら完成
締めの雑炊もイバラガニの甘さが引き立ち絶品です。
味噌汁で食べる
余ったイバラガニで味噌汁はいかがでしょうか。
こちらも手軽に作れるので、翌日の朝などに簡単に作るのもよいでしょう。
作り方は以下のとおりです。
- カニを小分けに切る
- 鍋にカニと水を入れて熱する
- 煮立ったらアクを取り弱火で10分煮る
- 味噌を溶き入れる
旨味たっぷりの出汁と味噌が絡んで、イバラガニの良さを余すところなく堪能できます。
内子や外子を塩漬けや醤油漬けで食べる
カニの内子や外子といった珍味は好みが分かれますが、それでも一定の層から絶大な人気を誇っているのも事実です。
そんな内子と外子のおすすめ料理には、塩漬けと醤油漬けがあります。
塩漬けの作り方は以下のとおりです。
- 内子を包んだガーゼを塩で挟む
- 重石で8時間程度置く
醤油漬けの作り方以下のとおりです。
- 塩で揉みながら水洗い
- 醤油に一晩つける
ご飯やお酒のお供として活用してくださいね。
イバラガニを実際に食べた人の感想
続いては、イバラガニを実際に食べた人の感想をいくつか紹介していきます。
イバラガニは、普段馴染みが薄いことからどのような評判なのか気になるところでしょう。
イバラガニの購入を考えている方は、こちらの感想を参考にしてみてくださいね。
イバラガニだって
えぐいすぎぃぃぃぃぃぃバカデカ pic.twitter.com/dgpY3VFrcF— トマトケチャップ●○○Xiaomi 11T Pro (@TomaKetya_11) December 31, 2022
https://twitter.com/takapapa_buppan/status/1492886945587863552
https://twitter.com/juncb650r/status/1421792626693468165
カニ食べたー♪イバラガニは初めて食べたけど、身がしっかりしててすごく食べ応えがありました!! 筋肉もすごかったなー pic.twitter.com/slAaqr0J8K
— C7@ゲーム垢 (@puyoqueC7) November 28, 2018
イバラガニ値段タラバの三分の一だけど味ほぼ同じ
— あおい (@aoiaoiygsn) December 24, 2022
このように、イバラガニの味はもちろん、値段や大きさに関しても高評価なのがわかります。
美味しいという評判が多いと、一度食べてみたくなりますね。
値段も安いので、お試しで一杯購入してみるのもよいでしょう。
イバラガニを購入するならカニ通販がおすすめ
イバラガニを購入するならカニ通販の利用がおすすめです。
普段なかなか市場に出回らないイバラガニでも、カニ通販なら手軽にお取り寄せができます。
さらに、カニ通販ならプロが新鮮で身入りの良いカニだけを厳選しているため、カニ選びで失敗する可能性は低いでしょう。
スーパーで売られているカニは、買ってみたら中身があまり入っていなかったということも少なくありません。
また、カニ通販ならば利用者の口コミを確認できる点も安心できる一因です。
そのほかにも、カニはギフトとしても最適なので、贈り物として考えている人にもおすすめです。
カニの購入を考えている方は、一度カニ通販サイトを覗いてみるとよいでしょう。
イバラガニの味や価格についてのまとめ
今回は、市場ではあまり見ることのないイバラガニは、どのような味がするのかについて紹介してきました。
イバラガニは、タラバガニの仲間でタラバガニよりも安価でありながら、甘さが強くて美味しいといった特徴があります。
また、メスのイバラガニから取れる内子も絶品なため、とても人気です。
そのため、高いカニにはなかなか手が出せないという方にイバラガニは注目を集めています。
味に関しても、イバラガニはその旨味の強さから、焼いても蒸しても鍋にしても絶品です。
みなさんも、イバラガニを食べる機会があれば、さまざまな料理で味わってみてはいかがでしょうか。