冬の味覚の代表格でもあるカニ。
寒い時期になると食べたくなるという方も多いのではないでしょうか。
カニは、ぷりぷりで身が詰まったオスが人気ですが、ぷちぷちとした食感の外子や内子を楽しめるメスも絶品です。
本記事では、そんなメスガニを調理する際に知っておきたい、外子と内子の美味しい食べ方について紹介していきます。
そのほかにも、オスとメスの違いや外子と内子の取り方についても紹介します。
オスガニだけでなくメスガニも気になっているという方や、カニを普段とは違った形で楽しみたいという方は、ぜひ最後までご覧ください。
カニの外子とは
外子(そとこ)とは、カニの外側についている受精卵を指します。
そのため、外子はメスからしか取ることのできない珍味として人気です。
見た目は茶色く丸々とした卵の集合体で、ブドウの房のような形をしています。
見た目には少しクセがありますが、味にクセは少なく、ぷちぷちとした食感が愛される所以でしょう。
食感を味わうのはもちろん、外子の醤油漬けや塩漬けも人気の逸品となっています。
カニの内子とは
内子(うちこ)は、ふんどしと呼ばれる甲羅の中にある卵巣を指します。
そのため、外子同様メスのカニからしか取れず、通に愛される珍味です。
見た目は紫色をしており、加熱したり茹でたりすると鮮やかなオレンジ色になるといった特徴を持っています。
外子と同じように、醤油漬けや塩漬けが人気でお酒のお供としても愛されています。
味は独特な風味があり、好みはきっぱりと分かれるでしょう。
それでも、内子目当てでメスガニを購入するなど、コアなファンも多くいます。
カニのオスとメスの違い
カニのオスとメスの違いは、外子と内子があるかないかというところが大きいでしょう。
そのほかにもオスの方がサイズが大きく、身がぎっしり詰まっているといった特徴があります。
一方でメスは、栄養が卵にいってしまうため、身が細くなりサイズも小さめです。
そのため、一般的にオスガニの方が美味しいとされており、価格も高くなる傾向にあります。
しかし、メスガニはオスにはない卵を持っているため、あえてメスガニを選ぶ方も少なくありません。
価格もオスより安いため、お試しとしてメスガニを選んでみるのもおすすめです。
メスガニの呼び名
カニはその地域によって、呼び名が異なります。
有名な松葉ガニは、主に山陰地方で水揚げされるオスのズワイガニの呼称です。
そのほかにも、丹後半島で獲れるオスのズワイガニは間人(たいざ)ガニ、北陸で獲れるオスのズワイガニは越前ガニといったように、水揚げされる地域によってブランドが付けられています。
メスのカニも例外ではなく、以下の表のようにさまざまなブランドが存在します。
名前 | 種類 | 地域 |
---|---|---|
セコガニ | メスのズワイガニ | 福井県や兵庫県、鳥取県などで呼ばれる |
コッペガニ | メスのズワイガニ | 京都の丹後地方で呼ばれる |
香箱ガニ | メスのズワイガニ | 北陸地方で呼ばれる |
メガニ | メスのズワイガニ | 新潟で呼ばれる |
ちなみに、外子と内子は福井県や兵庫県、鳥取県で獲れるセコガニの卵が人気で、内子に関しては「赤いダイヤ」とも呼ばれています。
その独特な風味と味が人気の所以です。
ブランドによって、サイズや身入り、値段などが違うので、お気に入りのブランドを一つ見つけてみるのもよいでしょう。
外子や内子の旬はいつ?
外子や内子が取れるメスガニは、種類にもよりますが、基本的には11月〜4月までの冬の時期に水揚げされるのが一般的です。
そのため、カニの季節として有名な冬に外子や内子も多く出回ります。
普段はオスガニを買うという方も、外子と内子を目当てにメスガニも併せて購入してみるのもおすすめです。
外子と内子の取り方
続いては、カニの外子と内子の取り方について見ていきます。
外子と内子の取り方は以下の手順です。
- ふんどしをカニの本体から切り離す
- ふんどしの外側についている外子を切り離す
- 甲羅の中に入っている内子を取り出す
- ふんどしの中に入っている内子を取り出す
ふんどしとは、甲羅の内側にあるお腹の部分で、オスなら三角、メスなら丸い形をしているのが特徴です。
「前かけ」や「はかま」などと呼ばれることもあります。
そのふんどしの外側についている茶色い粒が外子、甲羅の内側についている紫色の粒が内子です。
内子はふんどしの中にも入っていることがあるので、そちらも確認することで余すことなく取り出すことができます。
外子の美味しい食べ方
続いては、外子をより美味しく食べるための方法について見ていきます。
外子の美味しい食べ方は以下の3つです。
- ご飯の上に乗せて食べる
- 醤油漬けで食べる
- 塩漬けで食べる
それぞれ見ていきましょう。
ご飯の上に乗せて食べる
最初の食べ方は、外子をご飯の上に乗せてわさび醤油などで食べる食べ方です。
この食べ方はとてもシンプルなため、楽にできる方法といえるでしょう。
ご飯に外子だけでなく、カニの身や蟹味噌を混ぜて食べるのも、また違った味わいを楽しめるとして人気です。
少しクセのある味わいが、ご飯を進ませてくれます。
醤油漬けで食べる
外した外子を軽く塩揉みして洗い、醤油で一晩漬け込むとできるのが外子の醤油漬けです。
クセのある風味がお酒との相性も抜群なので、お酒のお供としても人気となっています。
こちらも、ご飯の上に乗せて食べるのがおすすめです。
塩漬けで食べる
外子を塩漬けにし、数日置くことで茹でて食べるよりも外子本来の味を味わえます。
食感もぷちぷちしていて、病みつきになるでしょう。
塩加減は自身で調節して、お好みの塩漬けを作ってみてください。
内子の美味しい食べ方
続いては、内子の美味しい食べ方について紹介していきます。
内子の美味しい食べ方は以下の3つです。
- 醤油漬けで食べる
- 塩漬けで食べる
- 味噌汁で食べる
こちらもそれぞれ見ていきましょう。
醤油漬けで食べる
外子同様、醤油漬けで食べるのも絶品です。
醤油に浸した内子を冷蔵庫で1〜2日置くことで完成します。
冷蔵すれば数ヶ月の保存が効くのも嬉しいところです。
塩漬けで食べる
内子の塩漬けは、内子を包んだガーゼを塩で挟み、重石を8時間程度置けば完成します。
ご飯やお酒のお供として最適です。
また、内子の醤油漬けや塩漬けは市販されていますが、珍味としては高級な部類に入ります。
そのため、内子を手に入れたら自身で作ってみるのがよいでしょう。
味噌汁で食べる
カニの出汁で作った味噌汁に内子を入れて味わうのも良いでしょう。
カニから取れる出汁にプラスして内子からも濃厚な出汁が取れます。
味噌の多さはカニの種類によって異るので、味噌加減をしっかり調節すると美味しく出来上がります。
外子と内子を食べた人の感想
外子と内子を食べたことない人にとって、その味はイメージしづらいでしょう。
そこで、外子と内子を食べた人の感想を集めてみたので、ぜひ参考にしてみてください。
そういえばこの間かにの外子というものを初めて食べたのですが意外と美味しかったです。見た目はややグロテスクで驚いたけどぷちぷち食感でした
— 夏日和 (@830nc) March 29, 2020
https://twitter.com/komoriutairanai/status/1608077693832298497
https://twitter.com/rnd_medorch/status/1612079630789509123
外子のしゃきしゃき感おもろ
内子かたくてうま
内子の味と食感は上海蟹とにてるかも— 田中もこっこ (@hikorina) December 18, 2022
金沢生まれ金沢育ち。ずっと金沢庶民をやっています。この時期はやはり香箱蟹。子どもの頃から大好き。祖母の庶民流の剥き方が早いし食べやすい。内子を酢醤油で白ごはんにのせて。たまりません。うめ⤴︎。食べにくい部分はカニ汁。
ご馳走様でした。
香箱蟹庶民流食べ方でした(笑) pic.twitter.com/jcNklOmxJk— シン (@shin_0416) December 10, 2022
外子と内子は好みが分かれるといわれますが、ほとんどの方が美味しいと評判でした。
濃厚な外子と内子を一度は味わってみたくなりますね。
カニの甲羅についているブツブツは食べられる?
カニの表面に黒いぶつぶつがついている場合があります。
見た目はグロテスクで、食欲が減退してしまうという方もいるでしょう。
このぶつぶつの正体は、外子や内子と同じ卵です。
しかし、カニの卵ではなく、カニに寄生する「カニビル」という寄生虫のものとなります。
寄生虫といえば、アニサキスのような食中毒の原因となるものをイメージするかもしれませんが、このカニビルは人体に無害です。
そのため、食べてしまっても問題はないですが、基本的には食べずに破棄してしまいましょう。
また、カニビルが多いことは悪いことではなく、カニの脱皮が行われて時間が経っている目安にもなるため、身が詰まって美味しいといわれています。
そのため、カニを購入する際は、このカニビルがどれだけついているのかも、一つの参考にしてみてもよいかもしれませんね。
外子や内子を堪能するならカニ通販がおすすめ
外子や内子を堪能するためにカニを購入するなら、カニ通販がおすすめです。
カニ通販であれば、スーパーに比べて身入りが良く、新鮮なカニを購入することができます。
実際、スーパーで売られているカニを買ってみたら中身がスカスカだったということが少なくありません。
しかし、大手のカニ通販であれば、プロが厳選した身入りの良いカニしか出荷していないため、身が少なかったという心配がありません。
また、獲れたてのカニを即ボイルにし、急速冷凍されるので、現地で食べるような新鮮な状態のカニを入手できます。
さらに、訳あり品やクーポンを利用することによっても安く入手が可能です。
カニを購入する際は、ぜひ一度カニ通販サイトに目を通してみるとよいでしょう。
カニの外子や内子の美味しい食べ方についてのまとめ
今回はカニの外子・内子の美味しい食べ方や取り方について紹介してきました。
カニの外子はふんどしの外側、内子は甲羅の中に入っているため、そこを切り離すことで簡単に取ることができます。
取り出した外子と内子は、醤油漬けや塩漬け、味噌汁にして味わうとよいでしょう。
また、外子と内子は独特な風味で少しクセがあるので、お酒のつまみとしても最適です。
外子はカニの受精卵、内子は卵巣にあたるため、もちろんメスからしか取れません。
普段は身入りが良いオスのカニを購入しているという方は、外子と内子を食べたことがない方も多いでしょう。
そういう方は、外子と内子を目当てに一度メスガニを購入してみてはいかがでしょうか。