サワガニはどのような飼育環境が必要?エサや水換えの頻度について解説

サワガニを飼育するには、適切な飼育環境とエサの量、そして定期的な水換えが必要です。

本記事では、サワガニの飼育に必要な環境やエサの与え方、水換えの頻度などについて解説します。

初めての飼育でも長く生きてもらうために、正しい飼育方法について確認していきましょう。

サワガニの特徴

サワガニは、淡水に生息する小型のカニで、サワガニ科に分類されます。

体の大きさは甲幅が2〜3cmほどしかない比較的小さなカニです。

一般的には黒褐色の体色をしていますが、地域によっては青白色や紫色の個体も見られます。

オスとメスの違いはハサミで判別でき、オスは右のハサミが大きい傾向にあり、左右の差があまりない個体がメスです。

しかし、左のハサミが大きいオスもまれに見られるため、判別は確定的ではありません。

ケガ美
小さくて可愛い見た目をしています!

サワガニの分布

サワガニは日本の固有種で、青森県からトカラ列島(中之島)まで広く分布しています。

北海道でも生息の報告がありましたが、誤認や人為的移入の可能性から生息の確定には至っていません。

ズワ子
サワガニは日本にしかいないんですね

サワガニの生態

サワガニは水が綺麗な川を好み、日中は岩の下などに潜んでいます。

活動するのは春から秋にかけてで、冬には冬眠するのがサワガニの特徴です。

また、春から初夏にかけて交尾を行いますが、同じく川に生息するモクズガニやアカテガニのように海に放つ必要がなく、一生を川で生活します。

なお、一般的な寿命は10年ほどといわれています。

サワガニは食べられる?

サワガニは体が小さく、可食には向いていないカニのように感じるかと思いますが、しっかりと調理すれば美味しく食べられます。

特にサワガニの唐揚げは、サクサクとした食感がおつまみとして最適で、居酒屋のメニューとして提供している店舗もあります。

しかし、サワガニのような淡水のカニは寄生虫の危険性があるため、自分で調理する場合は十分な注意が必要です。

サワガニを調理する際は、しっかり加熱して寄生虫を徹底的に死滅させるようにしましょう。

サワガニが美味しい時期は?

サワガニは、産卵を迎えるとエネルギーを消費してしまうため、味の質が落ちるとされています。

そのため、4〜5月にかけての産卵前が一番美味しく食べられるとされていますが、人によっては冬のサワガニが一番美味しいなど意見が分かれるところです。

しかし、ほかの食用カニと違って時期によって明確な味の違いがあるわけではないため、そこまで旬にこだわる必要もないでしょう。

サワガニを食べる際は泥抜きが必要

サワガニを食べる際は泥抜きをしなければ、口に泥が入ったり臭いの原因となったりします。

美味しく食べるために、綺麗な水に一晩つけて泥抜きをしましょう。

また、調理前に水洗いすることで体についたぬめりを落とせるため、忘れずに行いましょう。

サワガニは食べる際は食中毒に注意しよう

サワガニを十分に加熱せず食べてしまうと、サワガニの寄生虫によって食中毒を引き起こす可能性があります。

食中毒になると、激しい腹痛や胸痛、呼吸困難といった辛い症状に見舞われてしまいます。

そのため、サワガニを食べる際は、十分な加熱を怠らないようにしましょう。

また、二次感染を防ぐためにも、サワガニを調理した器具は必ず綺麗に洗浄しておくことも大切です。

サワガニの保存期間は1〜2日間

サワガニのような甲殻類は鮮度の落ちが早く、調理してから2日を超えると劣化が始まります。

鮮度が落ちると菌が繁殖して、食中毒にかかる危険性が高まります。

そのため、サワガニはなるべく調理したその日のうちに消費してしまうか、遅くても2日以内には食べてしまうようにしましょう。

サワガニの飼育で大切なこと

サワガニは、以下のポイントに注意して飼育するようにしましょう。

  • 水辺と陸地を分けて作る
  • 隠れられる場所を作る
  • 温度調節に気を配る
  • 水換えはこまめに行う
  • エサを与えすぎない
  • 複数のサワガニを一緒に飼わない
  • 脱走に気をつける

それぞれのポイントについて確認していきましょう。

水辺と陸地を分けて作る

サワガニは水だけでなく上陸できる場所も必要なカニのため、砂利や砂を使って陸地を作る必要があります。

陸地を作る際は、サワガニの生息地で調達してくるか、ペットショップなどで購入して材料を集めましょう。

また、陸地が必要な関係上、サワガニを飼育する水槽などは底が深いものを選ぶのがおすすめです。

隠れられる場所を作る

自然界でサワガニは、自分よりも大きな岩や石などの後ろに隠れて生活しています。

そのため、飼育する際もサワガニの体が隠せる隠れ家的な場所を作ってあげる必要があります。

隠れ家がないとサワガニにストレスがかかり、長生きできなくなってしまうかもしれません。

隠れ家は川で拾ってきた岩や石、流木などで作れるため、水槽の中で好きにレイアウトしてみましょう。

温度調節に気を配る

サワガニは暑さに弱いカニです。

水温が適温を超えるような環境下では、サワガニが死んでしまう可能性があります。

サワガニの適切な水温は28度前後といわれているため、直射日光や夏場の水温が上昇やすい環境は危険です。

なるべく屋外での飼育は避けて、室内で飼育するようにしましょう。

また、サワガニは温度が下がると冬眠する習性がありますが、冬眠したまま死んでしまうケースもあります。

そのため、冬場は暖房を使って冬眠させないようにすることも大切です。

しかし、飼育下でも冬眠は不可能ではありません。

冬眠に挑戦する場合は、土を多めに入れてあげるようにしましょう。

水換えはこまめに行う

サワガニは水が綺麗な川に生息しています。

飼育をするうえでも、水換えはこまめに行って、自然界と同じような条件を維持する必要があります。

水換えの目安は、2〜3日に一度です。

面倒くさがらずに、こまめな水換えで清潔な環境を維持してあげるようにしましょう。

エサを与えすぎない

サワガニは雑食性でなんでも食べるからといって、エサを無闇に与えすぎないようにしましょう。

エサの食べ残しは水を汚す原因です。

水が汚れると水換えをしなくてはいけなくなるため、飼育の手間がかかることになります。

そのため、エサの時間では必ず適量を与えるようにしましょう。

複数のサワガニを一緒に飼わない

サワガニは、空腹時に共食いをしてしまうケースがあります。

特に狭い水槽であれば、そのリスクがより高まるでしょう。

そのため、なるべくサワガニは1匹ずつ別々の水槽で飼うようにしなければいけません。

どうしても同じ水槽で飼育したい場合は、大きめの水槽を用意して、かつ空腹の時間をなるべく作らないように注意しましょう。

脱走に気をつける

水槽にフィルターなどをつける場合は、脱走に気をつけるようにしましょう。

サワガニは取り付けたフィルターを伝って脱走を試みる場合があるため、水槽に蓋をするなどして対処することが大切です。

サワガニの入手方法は?

サワガニは、主に以下の方法で入手できます。

  • ペットショップやネットで購入する
  • 自然から捕まえてくる

それぞれの方法について確認していきましょう。

ペットショップやネットで購入する

一番手軽に入手できるのが、ペットショップやネットで購入する方法です。

店で購入することによって、自分で捕まえてくる手間が省けます。

また、ペットショップで売られているサワガニは、人工飼育の環境に慣れているため、自然界のサワガニよりも育てやすいといえるでしょう。

また、ペットショップならサワガニの飼育に必要なアイテムやエサも同時に購入できるのもメリットの一つです。

自然から捕まえてくる

サワガニは、日本ならほぼ全域に生息しているため、近くの川から捕まえてくるという方法もあります。

その場合は、サワガニが好む水質の綺麗な川を探してみるのがおすすめです。

子どもがいる場合は、子どもと一緒にサワガニ取りをするのもよいでしょう。

サワガニの捕まえ方

サワガニを捕まえる際の手順は、以下のとおりです。

  1. 水質の綺麗な川を探す
  2. 大きな岩や石の下を探す
  3. 後ろから甲羅を掴んで捕まえる

詳しく見ていきましょう。

1.水質の綺麗な川を探す

サワガニは、水の綺麗な場所を好みます。

そのため、濁った川などには生息しておらず、そのような場所でサワガニを見つけることはできません。

サワガニを捕まえる際は、サワガニが好む水の綺麗な川に絞って探すようにしましょう。

2.大きな岩や石の下を探す

サワガニは、自分よりも大きな岩や石、流木などの下に隠れる習性があります。

そのため、水の中や陸を探すよりも岩や石をどかして、その下を探す方が発見率が上がります。

サワガニが住処にしていそうな場所を見つけたら、都度確認するようにしましょう。

3.後ろから甲羅を掴んで捕まえる

サワガニは体の小さなカニのため、万が一ハサミに挟まれたとしてもそこまで痛みはありません。

しかし、なるべく安全に捕まえるために、サワガニを捕まえる際は、後ろから甲羅を親指と人差し指で掴んで捕まえるようにしましょう。

また、子どもと一緒に捕まえる際は、手づかみではなく網を使用するのがおすすめです。

タラ枝
この捕まえ方はほかのカニでも応用できるわよ

サワガニの飼育方法についてのまとめ

今回は、サワガニを飼育する際の正しい方法について紹介してきました。

サワガニは、綺麗な水質を好むため、2〜3日に一度のこまめな水換えが大切です。

また、水槽内を水辺と陸地に分け、かつ隠れ家も作ってあげるとサワガニにとって最適な環境となります。

このように、正しい方法でサワガニを飼育すれば、サワガニにストレスがかからず長生きしてくれるでしょう。

ぜひ、本記事を参考にサワガニの飼育に挑戦してみてはいかがでしょうか。

なお、サワガニ以外にも家で飼育できるカニの中にドワーフクラブという種類があります。

こちらのカニは種類豊富でそれぞれ体色が違うため、観賞用として最適です。

以下の記事では、ドワーフクラブの飼育方法について詳しく解説しているので、ぜひそちらも参考にしてみてください。

参考記事:初心者でも安心!簡単に飼育できるドワーフクラブの魅力と育て方

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