ケジャンは、生のワタリガニを使用した韓国のカニ料理です。
豊かな風味と絶妙なスパイスによって、食欲がそそられます。
しかし、韓国料理特有のピリ辛な風味が苦手な方もいるでしょう。
そこで今回は、韓国のカニ料理であるケジャンは辛いのかについて紹介していきます。
ほかにも、ケジャンの食べ方や自宅で調理する際の注意点についても紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
韓国のカニ料理「ケジャン」とは
ケジャンとは、1600年代以前から食べられている伝統的な韓国のカニ料理で、生のワタリガニを使用しているのが特徴です。
生のワタリガニを、塩や漬け込みダレで熟成させて作ります。
主に韓国の海鮮料理店や焼肉店、ケジャン専門店で提供されており、韓国の定番料理の一つといえるでしょう。
生のカニを使いますが、新鮮なワタリガニのみを使用しているため、生臭さはなく豊かな風味を味わえるとして、日本での注目度も高まっています。
ケジャンは辛い?
ケジャンはカニのキムチとも呼ばれるため、辛いイメージを持たれるかもしれません。
実際、韓国料理は辛い味付けが定番です。
しかし、ケジャンには辛いケジャンと辛くないケジャンがあります。
そのため、辛い料理が苦手な方でも安心です。
また、辛いケジャンに関しても、辛さはピリ辛程度なので、辛い料理が苦手な方でも問題なく食べられるでしょう。
ケジャンは2種類ある!
ケジャンには辛いケジャンと辛くないケジャンの2種類があるとお伝えしました。
それぞれのケジャンの特徴について確認しましょう。
ヤンニョムケジャン
ヤンニョムケジャンは、コチュジャンベースのタレ「ヤンニョム」に漬け込んだケジャンです。
ヤンニョムは韓国の合わせ調味料で、ピリ辛の刺激を感じられるのが特徴です。
見た目もヤンニョムによって赤く染まっており、見た目からも辛さを感じられます。
そのため、辛いケジャンを食べたい方はヤンニョムケジャンを選ぶと美味しくいただけるでしょう。
カンジャンケジャン
カンジャンケジャンは、醤油を意味する「カンジャン」を使用した醤油ベースのタレに漬け込んだケジャンです。
ヤンニョムケジャンと異なり辛味がないため、辛い料理が苦手な方でも食べられるでしょう。
白米にとても合うので、ご飯のお供としても愛されています。
ケジャンの食べ方
ケジャンは、脚や胴体などをそのままかぶりついて豪快にいただくのが一般的な食べ方です。
手やハサミで殻を割りながら食べましょう。
また、甲羅にご飯を入れてタレと身を絡めて食べる食べ方もおすすめです。
さらに、メスのワタリガニなら内子も絡めて食べると絶品です。
ただ、身にかぶりつく際に、甲羅で口を切らないように注意する必要があります。
ケジャンを日本で食べるには?
ケジャンを日本で食べるには、韓国料理店が一般的ですが、店舗によっては焼肉店やバルなどでもケジャンが提供されています。
そのため、日本でも比較的手軽にケジャンを食べられるでしょう。
また、ネット通販やスーパーなどでも取り扱っているため、自宅でケジャンを食べたいときは利用するのもおすすめです。
ケジャンをお店で食べるときの相場は?
ケジャンをお店で食べる際の相場は、1人前約2,000円〜4,000円です。
もちろん、店舗や地域によって値段の相場は異なります。
そのため、事前にメニューを確認し、予算に合う店舗を選択するようにしましょう。
ケジャンで使用されるワタリガニとは
ケジャンでは、ワタリガニが一般的に使用されます。
ワタリガニとは、ワタリガニ科に分類される食用カニで甲幅が15cmを超える大型種であることでも有名です。
海に生息しており、日本でも各地で漁獲されます。
筋肉質な身はもちろん、旨みが詰まった濃厚な蟹味噌が有名で、さまざまな料理にも使用されます。
そんな、深い味わいを楽しめるワタリガニは、ケジャンにぴったりのカニといえるでしょう。
なお、ワタリガニについてより詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。
関連記事:ワタリガニの旬の時期はいつ頃?気になる味についても解説!
ケジャンが美味しく食べられる時期は?
ケジャンが美味しく食べられる時期は、5月〜6月頃といわれています。
これは、ケジャンに使用されるワタリガニの産卵前が5月〜6月のためです。
ケジャンは、カニの卵である内子がたくさんついている方が濃厚な味わいとなります。
そのため、ケジャンを食べるなら産卵前の5月〜6月を狙ってみるとよいでしょう。
ケジャンを使ったアレンジ料理4選
ケジャンは、生のワタリガニをタレで熟成して、そのままいただく料理ですが、アレンジを加えることでさらに違った味わいを楽しめます。
続いては、ケジャンを使った以下のアレンジ料理について見ていきます。
- ケジャン味噌汁
- ケジャンラーメン
- ケジャンパスタ
- ケジャン鍋
ぜひ、お好みのアレンジを見つけてみてください。
ケジャン味噌汁
ケジャンの出汁から作る味噌汁は、体を芯から温めるのにおすすめのアレンジ料理です。
味噌と殻ごと入れたケジャンの濃厚な出汁が絶妙にマッチします。
お好みで具材を入れて楽しみましょう。
ケジャンラーメン
ケジャンにラーメンを投入したアレンジも絶品です。
ケジャンのピリ辛具合が麺にマッチして、刺激的な一品となります。
また、ラーメンならインスタントを活用できるため、手軽に作れるのも魅力です。
ケジャンパスタ
韓国風のケジャンと、イタリア風のパスタを掛け合わせたケジャンパスタもおすすめのアレンジ料理です。
殻付きのケジャンをパスタソースと絡めることで、見た目的にも本格的な仕上がりとなるでしょう。
食欲がそそられる見た目は、食卓をより一層豪華なものにしてくれます。
ケジャン鍋
温かな鍋にピリ辛のケジャンを合わせたケジャン鍋は、心も体も温まる一品です。
スープはもちろん、白菜や豆腐にもケジャンの旨みが染み込み、とても深い味わいを堪能できます。
寒い日の夜は、ぜひ家族や友達とケジャン鍋をしてみてはいかがでしょうか。
ワタリガニはどこで購入できる?
お家でケジャンを自作しようとしたときに必要となるのがワタリガニです。
しかし、そんなワタリガニはどこで購入できるのでしょうか。
続いては、ワタリガニを購入する方法について確認していきましょう。
スーパーで購入する
ワタリガニは、一般的なスーパーで手軽に購入できます。
しかし、スーパーで売られているワタリガニは、すでに死んでしまっていたり、鮮度が良くなかったりするケースが多いため、ケジャンの材料としてはあまり適しません。
それでも、手軽さでいえばスーパーが一番なので、近くの店舗を覗いてみるのも良いでしょう。
ネット通販で購入する
ネット通販なら、活きたワタリガニを購入できます。
また、わざわざ店舗に出向く必要がないのも嬉しいポイントです。
さらに、商品の情報が多く、自分が求めるワタリガニを購入できるのもメリットの一つといえます。
ワタリガニを調理する際に気をつけること
ワタリガニを使って、ケジャンをお家で作りたいと思っている方もいるかと思います。
しかし、ワタリガニに限らずカニを調理する際は食中毒に気をつけなければいけません。
食中毒にかかってしまうと、激しい腹痛や下痢、発熱など辛い症状を引き起こします。
そんな、辛い食中毒にならないために気をつけるべき点は以下の3つです。
- 鮮度の良いワタリガニを選ぶ
- しっかり加熱する
- 調理に使った器具はしっかり洗浄する
それぞれのポイントについて確認していきましょう。
鮮度の悪いワタリガニを選ばない
鮮度の悪いカニを食べてしまうと、食中毒を引き起こす可能性があります。
安全に食べるためは、カニを購入する段階で鮮度の良し悪しをチェックすることが大切です。
鮮度が落ちているカニの特徴は、以下のとおりです。
- 異臭がしている
- 黒変が進んでいる
- ヌメヌメしている
これらの特徴に当てはまるカニは、水揚げから時間が経過している可能性が高いといえます。
実際にカニを見たり触ったりして購入できる場合は、これらの特徴に当てはまっていないか入念に確認しましょう。
しっかり加熱する
食中毒の原因となる菌は、しっかり加熱していれば殺菌できます。
そのため、調理をする際は加熱を入念に行うようにしましょう。
しかし、ケジャンのようにカニを生で使用したい場合もあるかと思います。
その場合は、なるべく新鮮で活きの良いカニを選び、時間が経たないうちに調理するように心がけることが大切です。
また、調理までの保存方法にも気を配るようにしましょう。
調理に使った器具はしっかり洗浄する
カニの調理に使った器具を放置していると、菌が増殖し二次感染を引き起こす可能性があります。
そのため、調理に使用したまな板や包丁は、調理後にしっかり洗浄するようにしましょう。
また、普段使用する調理器具と生モノを調理する器具を分けて管理することも効果的です。
予期せぬ感染を起こさないためにも、衛生管理は怠らないようにしましょう。
韓国のカニ料理「ケジャン」についてのまとめ
今回は、韓国のカニ料理「ケジャン」について紹介しました。
ケジャンは、生のワタリガニを塩や漬け込みダレで熟成させて作った韓国料理です。
ヤンニョムケジャンとカンジャンケジャンの2種類があります。
ヤンニョムケジャンは、コチュジャンベースのタレ「ヤンニョム」に漬け込んだケジャンで、ピリ辛の刺激があるのが特徴です。
対してカンジャンケジャンは、醤油ベースのタレで漬け込んでいるため、韓国料理特有の辛さはありません。
そのため、辛い料理が好きな方はヤンニョムケジャンを、苦手な方はカンジャンケジャンを食べるのがおすすめです。
日本の韓国料理店はもちろん、焼肉店でも提供しているところはあるので、ぜひ一度賞味してみてはいかがでしょうか。