カニカマは1970年代前半に複数の業者が高価なカニに似せた「ズワイガニもどき」の商品を作ったのが始まりで、今では世界中でファンも多い食品です。カニカマはインスタントラーメン、レトルトカレーと並び「戦後の食品の三大発明」とも呼ばれています。
年々カニカマの改良は続けられており、現在では某TV番組でGACKTさんが悩むほどにカニの味を再現しているようなんです。
今回はそんな大人気のカニカマが現在どこまでカニに近づいているのか、カニカマの美味しさを徹底解説します。
カニカマとは
カニカマとは「かにかまぼこ」を略したもので、カニの食感や風味、見た目などを似せて作られた「かまぼこ」のことです。原料にカニは使われておらず、主にスケトウダラ(タラ目タラ科)という魚で作られます。(ただし最近ではカニの入ったカニカマもあるんだとか)
カニカマの始まりについては「日本で初めてカニカマを世に出したのはうちの会社だ」と複数の企業が主張しているため、いくつかの説があります。ただどこの企業も1970年前半にカニカマを初めて作っていますから、カニカマに50年以上の歴史があることはたしかです。
カニカマの日って知ってます?
カニカマの日ってご存知ですか?カニカマを初めて作ったという企業のひとつ、株式会社スギヨが6月以外の毎月22日を「カニカマの日」として登録しているんです。
なぜ22日なのかというと、2はカニのハサミに似ているから。そしてなぜ「6月以外」なのかというと、6月22日は「本物のカニの日」だからなんです。
本物のカニの味を目指していても、本物のカニにしか出せない味がある。そのことから、本物のカニに敬意を表し、6月を除いた毎月22日をカニカマの日とした、というのがカニカマの日の由来です。
カニカマの種類
ひとくちにカニカマといってもその種類はさまざまで、目的によって使い分けがされています。
カニカマメーカーさんとしては、「カニカマはそのまま食べるのもサラダに入れるのも美味しいけれど、もっといろいろな食べ方があることを知って欲しい」と公式サイトなどでレシピを公開したりしています。
カニカマは手軽に良質なたんぱく質が摂れる食品ですから、たしかにもっと食べ方のバリエーションが広がればうれしいですよね。組み合わせるものによって栄養もぐんとアップします。
ここではカニカマの種類とおすすめの食べ方をくわしく紹介します。
①ロングスティック
カニカマのロングスティックは「太巻き用」や「天ぷら用」として作られたもので、メーカーによっては20センチを超える長さのものもあります。食感が少し硬めに作られているものが多く、そのまま食べるよりも、料理に使う方がおすすめ。
とくに太巻きは、短いカニカマを何個も並べるより断然使いやすいですし、切った時に断面がキレイに仕上がりますよ。また天ぷらにして「カニカマ天丼」にすれば、丼からどーんとはみ出る「映え丼」が完成します。育ち盛りのお子さんも満足すること間違いなしです。
②ショートスティック
カニカマといえばこのショートスティックを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
このショートスティックタイプのカニカマは、最もスタンダードなタイプで、そのまま食べて良し、サラダや椀種にするのも良し、もちろん巻き寿司などに入れても美味しいです。
縦に割いてちらし寿司のトッピングに使うのも良いですね。またおつまみとして食べても、しっとりしていて歯ごたえも良くおすすめです。色どりが良くなるので、お弁当に入れるのもGOOD。
③フレークタイプ
フレークタイプのカニカマは、すでにほぐれているので卵焼きに入れたり、炒飯に入れたり、サラダのトッピングに使ったりと、非常に使い勝手が良いタイプです。たっぷり入れればリッチな味わいになりそう。かに玉に入れるのも美味しいでしょうね。
また、このフレークタイプはちらし寿司の上に彩りとして加えるほか、押し寿司に使うのもおすすめなんです。お家にフレークタイプのカニカマがあれば、ぜひ試してみてくださいね。
④花咲タイプ
花咲カニに似た見た目の花咲タイプは、プリッとした食感が特徴的で、サラダに使っても華やかになりますし、存在感を生かして茶わん蒸しに入れるのもおすすめです。
とくにサラダの場合、ブロッコリーと合わせるとゴロゴロッとした感じが見た目から美味しそう。茹で卵をトッピングすれば彩りも良く、食べ応えのあるサラダが完成します。カニカマとブロッコリーは食感の相性も良いですし、栄養価の高いブロッコリーと良質なたんぱく質の摂れるカニカマの組み合わせで栄養バランス的にも文句なしです。
⑤まるでカニタイプ
見た目がカニそっくりなカニカマ。カニのエキスが入ったものや、カニが入っているものもあります。この本物のカニにそっくりなタイプのカニカマは、カニ酢で食べたりわさび醤油で食べたりと、本物のカニの代わりとして使うことができます。
またこの本物そっくりなカニカマを使って炊き込みご飯を作るのもおすすめです。作り方はいたって簡単で、お米1合に対してカニカマを50g、調味料としてごま油(大さじ1/2)と白だし(大さじ1)を加えて炊くだけです。白だしの分、お水を減らしてくださいね。
ご飯が炊き上がったら三つ葉を刻んだものをのせて、カニカマを使った炊き込みご飯の完成です。
他にもカニカマを使った絶品レシピが気になる方は、株式会社スギヨの公式ホームページをチェックしてみてくださいね。
参考:株式会社スギヨ公式ホームページ「レシピ」
カニカマは世界で食べられている!
カニカマは日本の食品ですが、実は世界中で人気があり、「日本のカニカマは繊細で本物に近い味がする」ということで、たくさんの国でカニカマが食べられています。
財務省の貿易統計で公開されている日本の練り製品の輸出先を調べてみると、アメリカが約38%と最も多く、次いで香港(約20%)、中国(約15%)と続きます。
どうしてそんなにアメリカでカニカマが消費されているのかが気になり調べてみたところ、アメリカやヨーロッパでは近年魚が好まれる傾向があり、カニカマは「ヘルシーで高品質のたんぱく質が摂取できる」ことから人気が高まっているということでした。
アメリカに限らず「Surimi」という単語が世界中で浸透していることからも、カニカマが世界に広がっていることを知ることができます。
タイでもカニカマは大変な人気があり、タイのお寿司屋さんの人気の寿司ネタはサーモン、マグロに次いで3位にカニカマがランクインしているそうです。
また裕福な国として知られる中東のUAE(United Arab Emirates)(アラブ首長国連邦)やサウジアラビアも輸出先の10位以内にランクインしているのですが、現地の高級レストランや高級すし店などで日本の高品質のカニカマの需要が高まっているのだそうですよ。
世界でカニカマはどのように食べられているのか
世界中に輸出されているカニカマが、現地でどのように食べられているのか気になりますね。
日本と同じような食べ方なのでしょうか。それとも全く新しい食べ方?あたらしい食べ方があるなら、ぜひ参考にしたいものです。
ここでは、カニカマが世界でどのように食べられているのかを紹介します。ぜひ参考になさってください。
アメリカ
やはり日本のカニカマ輸出先1位のアメリカを紹介しないわけにはいきません。
アメリカでは、スーパーボウルなどのスポーツ観戦の時にカニカマをカクテルソースにディップして食べるのが定番のようです。
ちなみにカクテルソースとは、ケチャップやチリソースと、加熱したホースラディッシュを混ぜ、レモン汁やウスターソース、またはタバスコを加えたものをいいます。
フランス
日本のカニカマの輸出先では10位以内に入っていませんが、実はフランスは世界で最もたくさんカニカマを消費している国なんです。(厳密には日本のカニカマではなくSurimiと呼ばれるカニカマ)
そんなカニカマ大好きの国フランスでは、カニカマをサラダやパスタに使うのはもちろん、やわらかいフランスパンに挟んでサンドイッチにして食べたりしているそうです。これはかなり美味しそうなので、真似してみたい食べ方ですね。
また塩やレモン、オリーブオイルをつけたカニカマとワインを楽しむこともあるそう。おしゃれ。
スペイン
スペインではカニカマを使ったアヒージョが定番なんだとか。これはかなり美味しそうですよね。
作り方はいたって簡単。スキレットにオリーブオイル、にんにく、ローズマリー、マッシュルームを入れたらハーブソルトを加えて弱火で15分ほど煮込みます。
その後カニカマを加えて少し似ればカニカマのアヒージョの完成です。バゲットを添え、食べる時に黒こしょうを加えましょう。
中国
中国ではカニカマを寿司ネタにする際、カニカマの上にガーリックマヨをかけて表面を炙ったものを食べるそうです。これも絶対美味しいですよね。日本の回転寿司でもメニューにあれば良いのに。
カニカマは美味しいけど、やっぱり本物のカニを食べたい!という方はぜひ「おすすめのカニ通販」をチェックしてみてください。
過去記事:「カニ通販でズワイガニを買うなら絶対毛ガニ通販ウオス水産卸直営店!」
まとめ
日本で開発されたカニカマは、今や世界中で人気を集めているんですね。そしてカニカマが発明された当初と比べて、味や見た目のクオリティがどんどん上がっているのもよく分かります。
またカニカマは手軽に高品質なたんぱく質が摂れるところも、うれしいポイントです。
ただもちろん、カニカマメーカーが「本物のカニには本物にしかない味がある」と公言しているように、本物のカニには、カニ本来の特別な美味しさがあることはいうまでもありません。
だって「本物のカニに近づきたい」という思いでカニカマは作られているのですから。
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