カニやエビといった甲殻類には、アレルギーの心配があり何歳から食べさせたらいいのか迷っている親御さんも多いでしょう。
カニは何歳からであれば食べさせてもOKというような、きっちりとした決まりはありません。
しかし、カニに代表される甲殻類アレルギーについて詳しく知っておかないと、万が一症状が出てしまうと大変危険です。
そこで今回は、カニは何歳から食べさせたらいいのかをテーマに解説します。
そのほかにも、甲殻類アレルギーの症状や加熱していない生のカニを食べさせても大丈夫な年齢についてまで紹介していきます。
小さなお子さんを持つ方は、ぜひ一度目を通してみてくださいね。
カニを食べさせるのは1歳から
カニを食べさせても大丈夫である明確な時期は決まっていません。
しかし、一つの目安として離乳食が完了する1歳頃からであれば、食べさせてみてもよいとされています。
もちろん、子どもに甲殻類アレルギーがないことが前提ですが、ほかにも注意すべき点はいくつかあります。
子どもにカニを食べさせるときに注意する点は以下の二つです。
- 少量から食べさせる
- 生ではなく加熱して食べさせる
これらを守らずに食べさせるのはとてもリスクが高いため、しっかりと次の項目で確認しておきましょう。
少量から食べさせる
一度にたくさんの量を食べさせるのは、万が一アレルギー反応が出てしまった際に危険です。
そのため、まずは少量から食べさせてみるのがよいでしょう。
少量から食べさせることで、カニに対しての耐性がつくわけではありませんが、リスク管理の面ではとても大切です。
少量で問題なければ、スプーン1さじ→小さじ1/2→小さじ1→といった感じで、少しずつ量を増やしていくようにして、慎重に食べさせるようにしましょう。
生ではなく加熱して食べさせる
離乳食を完了した1歳を迎えていても、生のカニを食べさせるのは控えましょう。
生ものはアレルギーはもちろん、寄生虫や細菌感染の可能性もあり、加熱品よりも危険です。
耐性の少ない赤ちゃんが食中毒にかかると、大人よりも重症化しやすいことから、カニやエビはもちろん、お刺身なども食べさせないようにしましょう。
また、子どもは咀嚼機能が弱いことも加熱をした方がよい理由の一つです。
そのためカニを食べさせる際は、必ず生ではなく、しっかりと熱を通してから食べさせるようにしましょう。
生のカニは3歳以降から
では、生のカニは何歳からなら食べても大丈夫なのかというと、こちらも専門家によって意見が分かれるところではあります。
しかし、一つの目安として、体力や免疫がついてくる3歳以降までは生ものを与えないようにするのが無難です。
また、蟹味噌もカニの種類になるため、こちらも3歳以降までは食べさせないようにしましょう。
そのほかにも、生ものを与える際は必ず新鮮な状態で保管しておくなど、細心の注意を払う必要があります。
子どもに安全なカニの食べさせ方
子どもは消化器官が発達していないため、カニの身をよくほぐして、スープなどと一緒に食べさせてあげると安心です。
このとき必ず、しっかりと加熱した新鮮なカニを使用するようにしましょう。
最初は加工品から食べさせてみるのもおすすめです。
加工品であれば、カニのエキスしか使われていなかったり、成分が少なかったりするため、負担が軽めです。
しかし、カニ以外に初めて食べる食品や、ほかのアレルゲンとなる成分が多く入っているものは避けましょう。
これは、もしアレルギー反応が出た際に原因の特定が難しくなるためです。
また、カニを食べさせる際は、なるべく平日の午前中がおすすめです。
こうすることによって、万が一症状が出てしまっても医療機関にかかりやすく、即時の対応ができます。
このように、カニを食べさせる際は量や時間帯に気をつけることによって、リスクを抑えて与えるのが大切です。
子どもでも食べられるカニ料理
カニを子どもに食べさせるときには、さまざまな注意事項がありました。
続いては、そんな子どもにも比較的安心して食べてもらえるカニ料理を紹介します。
お家でカニ料理をする際の参考にしてみてください。
カニ雑炊
カニ雑炊であれば、カニの身も柔らかくほぐされているので、小さなお子さんにも最適です。
雑炊にすることによって、お子さんでも食べやすく感じるでしょう。
また、身を食べなくてもご飯にカニのエキスが染み込んでいるので、不安がある方はご飯から挑戦させてみるのもおすすめです。
カニスープ
カニで出汁をとったカニスープもおすすめです。
スープにすることで、身も柔らかくなりますし、カニのエキスが入ったスープを飲むことだけでも、甲殻類への耐性を見ることができます。
カニチャレンジの一歩としてカニスープから挑戦してみるのもよいでしょう。
カニ鍋
柔らかい身が堪能できるカニ鍋もお子さんにおすすめです。
しっかりと煮込むことで、カニ以外の食材も味わうことができるでしょう。
ただし、アレルギーが発症してしまったときを考えて、与える身は少量にするようにしましょう。
甲殻類アレルギーとは
続いては、カニやエビといった甲殻類を食べることによって引き起こされる可能性のある甲殻類アレルギーについて見ていきます。
甲殻類アレルギーは、子どものうちは重症化することも多く、とても危険なアレルギーです。
その特徴や症状、アレルギー反応が出た際の対処法について確認していきましょう。
甲殻類アレルギーの特徴
甲殻類アレルギーは、乳幼児期よりも学童期以降に増えるとされるアレルギーです。
食物アレルギーは、子どもに多く発症しますが、甲殻類アレルギーは、鶏卵、小麦、牛乳の3大原因アレルゲンと違い、年齢によって食べられるようになる可能性が低いといった特徴を持っています。
そのため、一度発症してしまうと大人になっても食べられるようにならない方も多いでしょう。
また、甲殻類アレルギーには遺伝性もあるとされ、家族に甲殻類アレルギー持ちの方がいるなら要注意です。
特に甲殻類アレルギー持ちの家族がいないのであれば、発症する危険性は低いと考えてもよいですが、完全にリスクがなくなるわけではありません。
甲殻類アレルギーの症状
甲殻類アレルギーの症状は、呼吸困難や蕁麻疹、嘔吐、まぶたの腫れなどさまざまです。
重症となると、生命に危機を与える過剰反応である、アナフィラキシーショックをほかのアレルギーよりも発症しやすくなるといった特徴を持っています。
アナフィラキシーショックは最悪の場合、死に至るケースもある、危険なアレルギー症状です。
そのため、甲殻類アレルギーの原因となるカニを食べさせる際には、細心の注意を払う必要があるでしょう。
アレルギー反応が出たら
甲殻類アレルギーは即時型食物アレルギーに分類されるため、食してから比較的すぐにアレルギー反応が起こります。
そのため、アレルギー反応が出たらすぐに口を水でゆすいだり、ゆがいをしたりして、アレルギー物質を少しでも体外に出すようにしましょう。
これらの対策をとって症状が和らいだとしても、速やかに医療機関を受診することが大切です。
また、呼吸困難や嘔吐を引き起こしている際は救急車の要請も検討しなければなりません。
いずれにせよ、アレルギー反応を少しでも感じたら、必ず医師に相談することが大切です。
カニ以外に注意すべき食品
甲殻類アレルギーを発症すると、カニやエビを生で食べることはもちろん、甲殻類を含むさまざまな加工品も避けなければいけません。
甲殻類を含む加工品の一例がこちらです。
- カニやエビのエキスが使われているカップ麺
- カニかまぼこ
- しらす・ちりめんじゃこ
- 海苔
- えびせんべいのようなスナック菓子
このように、甲殻類のエキスを使用した加工食品は多く存在します。
一見大丈夫だろうと思うような、海苔やしらす、ちりめんじゃこにも小さなカニやエビが混入している可能性があるので、注意が必要です。
パッケージにデザインがなくわかりづらいものもあるため、あらかじめどのような食品にアレルゲンが含まれているのかを確認しておきましょう。
安全にカニを食べるならカニ通販
安全にカニを食べるためには、鮮度が重要です。
特に生でカニを食べる際に鮮度が悪いと、子どもだけでなく、大人も食中毒の原因となります。
そこで、鮮度の良いカニを食べるならカニ通販を利用するのがおすすめです。
スーパーに並ぶカニは、何度も冷凍と解凍を繰り返していたり、長期間冷凍されていたりしているため、鮮度が落ちてしまっているケースも珍しくありません。
しかし、通販では現地で水揚げされたカニを即ボイルにし、急速冷凍されるので、産地で食べるような鮮度の良いカニを味わえます。
そのため、子どもに安全なカニを食べさせたいという方は、通販から鮮度の良いカニを購入するのがおすすめです。
また、通販であればクーポンや訳あり品を駆使することによって安く購入することも可能です。
種類も豊富なので、一度カニ通販サイトに目を通してみるとよいでしょう。
カニは何歳から食べても大丈夫なのかについてのまとめ
今回は、カニは何歳から食べても大丈夫なのかについて紹介してきました。
カニは甲殻類アレルギーや寄生虫、細菌感染の可能性があるなど、小さな子どもにとってはリスクがあります。
そのため、離乳食が完了する1歳以降までは食べさせないようにしましょう。
また、食べさせるカニも新鮮でしっかり加熱させる必要があり、食後1時間程度は念のため子どもの体調に気を配っておくとよいでしょう。
加熱したカニは1歳程度でも大丈夫でしたが、生のカニとなると、さらに3歳以降までは控える方が無難です。
今回紹介してきたように、甲殻類アレルギーを発症すると最悪の場合、死に至る危険性もあるので、カニを食べさせる際は細心の注意を払うようにしましょう。