海のカニといえば、ズワイガニやタラバガニといったカニが有名ですが、川のカニは日本全国に分布するモクズガニが多くの人に愛されています。
モクズガニは、ウニのように濃厚な蟹味噌や、内子がさまざまな料理に使用されて人気です。
今回は、そんなモクズガニの旬や、美味しく食べるための料理を紹介します。
価格も比較的安いので、手軽にカニを食べたい方はぜひチェックしてみてください。
モクズガニの特徴について
モクズガニは、日本の川に生息しているイワガニ科に分類される食用のカニです。
中国の高級食材である上海ガニと同属異種であり、見た目もほとんど変わらないため、日本の上海ガニとも呼ばれています。
水が綺麗で餌が豊富な環境を好むため、水質の良い場所に生息しています。
ハサミに藻屑のような毛が生えており、オスの方が体が大きく、爪が毛深いのが特徴です。
オスには、お腹に三角形の模様があるのも特徴で、メスはお腹に何本も線が入ったような模様をしているため、ひっくり返せば見分けるのは簡単でしょう。
モクズガニは川に生息していますが、産卵は海で行い、生まれたら川に戻って成長します。
また、甲幅は7〜8cm、体重は180gほどに成長するため、川に生息するカニの中では大型種であるといえるでしょう。
モクズガニの生息地は?
モクズガニは日本全国に生息しており、呼び名が地域によって異なります。
それぞれの呼び名と該当する地域はこちらです。
呼び名 | 地域 |
---|---|
ツガニ | 西日本 |
ズガニ | 静岡県 |
川ガニ | 鳥取県、岡山県 |
ガンチ | 徳島県 |
ヤマタロウガニ | 宮崎県 |
また、海外ではロシアや台湾に生息しています。
モクズガニの旬はいつ?
モクズガニの旬は、9月下旬から11月といわれています。
これは、メスのモクズガニが10月に卵をたくさんつけるため、内子がたくさん獲れることと、オスは11月に白子をたくさんつけ、サイズもこの時期に大きくなることが由来です。
また、秋から冬にかけて、メスのモクズガニは産卵のために海に降りるため、捕獲が難しくなる側面も関係しています。
さらに、捕獲が早すぎると身につけている内子の数も少なくなるため、9月以前に漁獲するのも向いていません。
また、モクズガニは川に生息しているため、海に生息するカニと違って、自分で獲ることも可能です。
しかし、地域によっては漁獲が禁止されているため、地域のルールをしっかり確認しておく必要があるでしょう。
モクズガニの価格は?
モクズガニは、1kgあたり約4,000円程度で購入できるため、カニの中では比較的安価なカニです。
ほかのカニは、サイズが大きく身入りの良いオスの方が値段が高くなる傾向にありますが、モクズガニでは内子がついているメスの方が値段が高くなります。
モクズガニの蟹味噌や内子はとても絶品なので、ぜひ購入してさまざまな料理に使用してみるのがおすすめです。
ほかの種類のカニと比べても、手頃な価格で味わえるため、多くの人々に親しまれているカニといえるでしょう。
モクズガニはどうやって食べる?
モクズガニの特徴として、ほかのカニと比べても、食べられる部分が少ない点が挙げられます。
しかし、ウニのように濃厚な蟹味噌や、たくさん詰まった内子が絶品です。
そのため、さまざまな料理にして味わうことができます。
続いては、モクズガニを美味しく食べられる以下の方法について見ていきます。
- 茹でて食べる
- 味噌汁で食べる
- 炊き込みご飯で食べる
- パスタで食べる
- パエリアで食べる
ぜひ、モクズガニを調理する際の参考にしてみてください。
茹でて食べる
モクズガニを茹でて食べるのは、素材の味を最も感じられる食べ方としたら人気です。
まず、活きたモクズガニを蟹味噌がこぼれないように甲羅を下にしながら、そのまま蒸します。
茹で上がったら塩で味付けしていただきましょう。
モクズガニの身を内子と共に食べると絶品です。
茹でるのは簡単で一般的なため、モクズガニを手に入れたら、ぜひ試してみてください。
味噌汁で食べる
モクズガニの味噌汁も定番です。
活きたモクズガニを茹でて、味噌で味付けをするだけで完成です。
モクズガニの出汁が濃厚で旨味が凝縮されているため、味わい深くて体に染み渡ります。
炊き込みご飯で食べる
モクズガニの出汁が染み込んだ炊き込みご飯はいかがでしょうか。
生きたモクズガニを下茹でし、身と味噌を取り出します。
カニを茹でた出汁に酒、薄口醤油、昆布と米を炊飯し、ある程度炊けたところで、蟹の身と蟹味噌を入れて再度炊きましょう。
蟹味噌とカニ身が染み込んだ、美味しい炊き込みご飯が堪能できるでしょう。
パスタで食べる
モクズガニの蟹味噌はとても濃厚なため、パスタのソースに混ぜて食べるとコクが出て美味しさが増すでしょう。
余ったモクズガニで、ぜひチャレンジしてみてください。
パエリアで食べる
モクズガニは、ほかの魚介類との相性も抜群なため、パエリアとして食べるのもおすすめです。
モクズガニの濃厚な旨味を贅沢に味わいましょう。
モクズガニを食べるときの注意点
モクズガニを食べるときは、以下の2点に注意する必要があります。
- 泥抜きを行う
- ガニを取る
これらに注意しないと、モクズガニの美味しさが失われてしまったり、食中毒になる危険性があったりして危険です。
それぞれの注意点について、詳しくみていきましょう。
泥抜きを行う
モクズガニを食べるときには、事前に泥抜きをしっかり行わなければいけません。
泥抜きをしなければ、泥臭さが残ってしまい、風味を損ねてしまいます。
泥抜きは、水槽などに下から1/3ほどの水を張り、その中にモクズガニを入れて最低2〜3日置くとOKです。
しかし、完全に臭みを取るには1ヶ月近く泥抜きしなければいけない点に注意しましょう。
また、泥抜き時の水は、1〜2日で変える必要があります。
さらに、爪に生えている毛をブラシなどで擦って洗い流した方が臭みはなくなるため、試してみるのがおすすめです。
ガニを取る
モクズガニを解体する際に、ガニと呼ばれるカニのエラも忘れずに取るようにしましょう。
ガニは、甲羅を外すと出てくる白いビラビラの部分です。
ガニには、汚れや雑菌が付着しやすいため、間違って食べてしまうと、食中毒を引き起こす危険性があります。
茹でたら雑菌は死滅しますが、万が一菌が残っている場合も考えられます。
また、しっかり加熱して菌を無くしても、ガニは決して美味しい部位ではないため、解体時には必ず取り外すようにしましょう。
モクズガニは保存できる?
モクズガニは、冷凍保存が可能です。
しかし、長期間の保存は酸化によってダメになってしまう可能性があるため、1ヶ月以内には消費するようにしましょう。
モクズガニの解凍は氷水で
モクズガニを解凍する際は、氷水解凍がおすすめです。
まず、大きめの容器に氷水を入れて、モクズガニをその中に入れます。
この際、モクズガニが水に触れないようにビニール袋に入れるようにしましょう。
その後、モクズガニが浮いてこないように重石をして放置します。
甲羅や殻を指で押してみて、弾力があれば解凍は完了です。
カニのサイズにもよりますが、1時間ほどで解凍できるでしょう。
美味しいモクズガニの見分け方
美味しいモクズガニを購入する際に、重要なのが重さです。
モクズガニに限らず、カニは重たい個体の方が、身や蟹味噌がたくさん詰まっている可能性が高いとされています。
購入時に店頭で触れるのなら、実際に触ってみて、ずっしりと重量感のある個体を選びましょう。
また、モクズガニはオスとメスによって楽しみ方が異なります。
そのため、身を堪能したいならオスを、内子目当てならメスといった具合に、性別もしっかり確認するようにしましょう。
モクズガニを実際に食べた人の口コミや評価は?
モクズガニの味や評価については、実際に食べた方の意見を見るのが一番イメージしやすいでしょう。
そこで、モクズガニを実際に食べた方の口コミを紹介します。
https://twitter.com/takayan0494/status/1470755973975670787
https://twitter.com/ff14_dragoon/status/1443772634152333313
https://twitter.com/yoshiki1_38/status/1617024867924344834
https://twitter.com/toyamani_k/status/1368091095251308546
https://twitter.com/vl_n_yamamoto/status/1326517431515312128
モクズガニの評価を調べたところ、悪い評価はほとんど見当たりませんでした。
強いて挙げるとするならば、泥抜きが少し大変といった意見がわずかにありました。
モクズガニといえば、蟹味噌や内子とイメージされる方も多いかと思いますが、しっかり身も美味しいので、機会があればぜひ食べてみてください。
モクズガニはどこで購入する?
モクズガニは、専門店などで購入ができますが、ほかのカニのようにスーパーではあまり取り扱っていません。
そのため、近くで購入できない場合は、カニ通販がおすすめです。
カニ通販なら、自宅にいながら全国のカニを好きなときにお取り寄せできます。
モクズガニだけでなく、幻のカニと呼ばれる希少価値の高いカニも購入できるので、ぜひ一度サイトを覗いてみてはいかがでしょうか。
以下の記事では、おすすめのカニ通販サイトを紹介しています。
どこのサイトがおすすめなのか知りたい方は、ぜひこちらも併せてご覧ください。
関連記事:カニ通販で人気のおすすめ10サイトをランキング形式で徹底比較
モクズガニの旬や特徴についてのまとめ
モクズガニは、内子をたくさんつけるメスと、白子をたくさんつけるオスが獲れる、9月下旬から11月が旬といわれています。
旬を迎えた美味しい内子は、味噌汁や炊き込みご飯など、さまざまな料理と相性抜群です。
価格もほかのカニと比べると安いため、比較的手が出しやすいでしょう。
しかし、スーパーなどではあまり出回らないカニであるため、モクズガニを購入したいならカニ通販がおすすめです。
カニ通販で、モクズガニはもちろんさまざまなカニを購入してみてはいかがでしょうか。